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逮捕の町職員と測量設計会社社長は”過去に接点”橋梁補修工事巡る官製談合事件 

2025年2月17日 18:10
逮捕の町職員と測量設計会社社長は”過去に接点”橋梁補修工事巡る官製談合事件 

記者リポート「時刻は午後8時過ぎです。段ボールを抱えた捜査員らがたった今役場から出てきました」

高畠町職員の男らが逮捕された入札妨害事件。職員の男は25年にわたって技術部門で勤務していて、業者に教えたとされる入札の予定価格を知りうる立場だったことが分かりました。

官製談合防止法違反などの疑いで逮捕・送検されたのは、高畠町建設課スマートIC・道路河川係長の小梁川守容疑者(49)と、南陽市の明光技研の社長・高橋則雄容疑者(58)です。

警察の調べによりますと、小梁川容疑者は高畠町が去年11月に行った複数の橋の補修設計に関する指名競争入札について、高橋容疑者に対し、入札の秘密事項である予定価格の税抜き金額を教えるなどし、公正な入札を妨害した疑いです。この入札には4社が参加し、高橋容疑者の会社が1450万円で落札していました。警察はこれまで2人の認否を明らかにしていません。

記者リポート「職員の逮捕から一夜が明けた高畠町役場です。まもなく町による会見が始まります」

17日午前10時に開かれた高畠町の会見。

高梨忠博町長「この度は大変申し訳ございませんでした」

高梨忠博町長らが陳謝しました。高畠町の説明によりますと、小梁川容疑者は1994年4月に土木技師として町に採用されました。31年のうち、25年は建築課で勤務し、入札業務に携わってきました。また、2017年からは建設課の道路河川係長として勤めていました。今回の入札時、小梁川容疑者は、部下から予定価格の報告を受ける立場だったということです。

青木睦建築課長「担当者(部下)が金額の積算を行いまして、決済途中で担当者、係長、課長補佐、課長、あとは財政課長、副町長、町長と決裁が回る。その際には十分(金額を)知り得る立場にいた」

一方、小梁川容疑者と明光技研との関係についてはー。

青木睦建築課長「令和4(2022)年度の業務委託の際に小梁川容疑者が担当していた。現場でのやり取りはあったと考えている」

普段の勤務態度は真面目で、ベテラン職員として上司から信頼されていたといいます。一方でー。

深瀬吉弘副町長「平成19(2007)年にいわゆる公金のい支払いを遅延させていたという事案があり、懲戒処分を受けている」

当時、支払いが遅れた理由については、「公金の支払いを忘れていたことが原因」とし、私的利用はなかったとしています。また、長く同じ部署に在籍していることについては「技術系職員の応募が少ないため」と説明しています。警察は、小梁川容疑者と高橋容疑者、どちらが主導したのか、さらに動機などについての捜査を進めています。

最終更新日:2025年2月17日 20:10