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猛暑の影響で受粉が進まず 山形県内の夏秋採りのイチゴ出荷量落ち込む 燃料代高騰で負担も増加

2023年12月21日 17:05
猛暑の影響で受粉が進まず 山形県内の夏秋採りのイチゴ出荷量落ち込む 燃料代高騰で負担も増加

ケーキといえばイチゴですが、ことしの猛暑は山形県内のイチゴ農家も直撃しました。生産者の中には夏場のイチゴの出荷量が平年の半分ほどに落ち込む被害が出ていたことがわかりました。

酒田市広岡新田でイチゴを栽培している久保美佳さんのハウスです。ことし8月からの連日の猛暑によって、夏から秋にかけて収穫する品種「すずあかね」が、大きな影響を受ました。

久保美佳さん「夏秋採りのイチゴもつくっているんですけれどそちらは夏が暑かったため花が咲かず秋の収穫がほとんどなかった。出荷量としては平年の半分ぐらいに落ち込んだ」

久保さんによりますと、イチゴの花粉は気温が35度以上になると受粉がうまくいかなくなるため、花芽が出なくなったり、実がなっても形が悪くなったりするなどの影響が出たということです。また、花粉を運ぶミツバチの活動も暑さの影響で鈍るため受粉が進まずイチゴの生育が遅れ、出荷量は平年のおよそ半分に落ち込みました。
ハウスの外側に布を被せ日光を遮るなどの高温対策を取りましたが、効果はほとんどなかったといいます。
酒田市の「JAそでうら」によりますと、管内でことし夏から秋にかけて出荷した「すずあかね」の量はおよそ3万6400パックで、去年と比べおよそ15パーセント減少しました。

久保美佳さん「小さいお子様からお年寄りまでイチゴ大好きなのでできれば価格を上げないで販売したい」

久保さんのハウスでいま育てている品種「やよいひめ」は来年2月の収穫を目指していて、生育は順調だということです。一方で、暖房に使う灯油などの燃料代も年々高騰が続き、生産者の負担が増加する厳しい状況が続いているということです。