山形県内は連日大雨・3市町に一時避難指示 大雨ピーク過ぎるも11日まで大気不安定
梅雨前線などの影響で、県内は9日も大雨に見舞われ、新庄市、最上町、酒田市で一時、避難指示が出されました。
木村真陸記者「最上川の水が茶色く濁り流れが速くなってきています。近隣の住宅にも川の水位が届きそうな勢いです」
山形地方気象台によりますと、最上町向町では、午前8時53分までの1時間に観測史上最大となる61ミリの非常に激しい雨を観測しました。
このほかに、9日に観測された1時間の最大雨量は、酒田市飛島で32ミリ、鶴岡市荒沢で21ミリ、真室川町差首鍋で18.5ミリなどとなっています。今月6日の降り始めから9日午後4時までの総雨量は、最上町向町で261.5ミリ、真室川町差首鍋で201ミリ、西川町大井沢で196.5ミリなどとなっています。
床下浸水があった住宅の女性「雨はすごい音でバケツの大きい樽で(水を)まいたみたいな。川のようになって長靴で歩けないくらいだった。52、3年ここにいるが、こういうのは初めて」
最上町では、中心部の住宅2軒で床下浸水がありました。被害に遭ったこちらの住宅では、土のうを積むなどして建物内への浸水を防いだということです。
一方、最上町を流れる最上小国川は9日午後、濁流となっていました。川の近くにある瀬見温泉の旅館では、釣りなどで訪れる予定だった観光客のキャンセルが相次いだということです。
四季の宿まごろく若女将 森綾子さん「普段はとってもきれいな川だが、今は真っ茶色で胸が痛くなる。これ以上、水かさが増えないことを祈るばかりです」
木村真陸記者「新庄市本合海です。こちら最上川沿いの市道では道路ののり面が崩れています。木や土砂が道路をふさいでいる状態です」
新庄市では8日からの大雨で道路脇の土砂が崩れる被害が3件確認されました。
この他、鶴岡市や真室川町、白鷹町などで土砂の流出や倒木などの被害があったということです。
大雨により災害の危険性が高まったとして、新庄市は休場地区の21世帯61人に、最上町は瀬見地区など7地区の1268世帯3398人に、
酒田市は飛島の2つの地区49世帯68人に一時避難指示を出しました。避難指示は9日夕方までに全て解除されました。
避難した人「朝方とか(雨が)強かった」
(避難して安心したかった?)(避難者うなずく)
また、土砂災害警戒情報は一時、新庄市、尾花沢市、酒田市飛島、最上町、舟形町の3市2町に出されました。
この他、県内の広い範囲で大雨警報が出されました。
JR山形支店によりますと、山形新幹線つばさは山形駅と新庄駅の間で9日午前9時半ごろから終日、運転見合わせとなった他、在来線は一部で列車の運転を見合わせています。
県によりますと、大雨で雨量が規制値を超えたなどとして、酒田市と真室川町を結ぶ国道344号など県が管理する道路15か所が全面通行止めになっています。
また、県内の学校では、最上地方の8校と村山地方の1校が授業の終了時間を繰り上げるなどの対応を取りました。
気象台によりますと、県内の大雨のピークは越えましたが、11日にかけて大気の不安定な状態が続く見込みです。
気象台では、9日の夜遅くにかけて土砂災害への警戒と低い土地の浸水、河川の増水に注意を呼び掛けています。