「グリーン水素」2倍に圧縮して輸送へ実証実験 コスト半減し普及拡大目指す 山梨県
山梨県が推し進めるグリーン水素の供給事業で、 普及拡大に向けた取り組みです。水素の輸送コストの半減を目指し、県は年内にも新たな実証実験に乗り出します。
甲府市の米倉山では現在、新たな実証実験を行う施設の建設が進められています。ここで行われるのが、水素を今の2倍以上に圧縮して輸送する研究です。
県は3年前から民間企業と共同で製造過程で二酸化炭素を出さない「グリーン水素」の供給事業を手掛けています。県独自の技術「P2Gシステム」で製造された水素は容器に詰められ県内外の供給先に運ばれますが、収益性の向上へ課題となっているのが「輸送コスト」です。
実証実験では水素を容器に詰める際の「圧力」を従来の最大200気圧から450気圧にまで高めることを目指します。2倍以上に圧縮することで一度に運べる水素の量を増やし、コストを半減させたい考えです。
実証実験は民間企業と共同で、国の補助金を活用して行うということです。県は建設中の施設が完成次第、年内にも実証実験を始め、コスト削減への取り組みを加速させます。