静岡・川勝知事 “電撃”辞意に広がる波紋 リニア沿線自治体「事業推進に期待」 山梨県
静岡県の川勝平太知事の突然の辞職表明が波紋を広げる中、リニア中央新幹線の沿線自治体の関係者からは、事業促進を期待する声が上がっています。
静岡県 川勝平太 知事
「6月の議会をもって、この職を辞そうと思っている」
川勝知事は2日、静岡県の新規採用職員への訓示の中で、特定の職業を差別するかのような発言をし、その後の記者団の取材に知事を辞職すると表明しました。
3日、会見した川勝知事は辞職の理由の一つに、JR東海が表明したリニア中央新幹線・品川~名古屋区間の2027年開業断念をあげ、「事業計画の根本的な見直しで、大きな区切りを迎えた」と述べました。
辞職表明を受け、山梨県の長崎知事は「川勝知事が熟考し判断されたと思われるので特に話すことはない。動向を注視する」とのコメントを出しました。
沿線自治体のトップも大きく反応しています。
愛知県 大村秀章 知事
「一日でも早い静岡工区の着工と東京ー名古屋間の早期整備実現、開業に結び付けてほしい」
山梨県内からも「事業促進の追い風となる」との声が上がっています。
リニア駅建設予定地の甲府市大津町の関係者は「進まない駅の整備事業にも弾みがつく」と話し、県関係者は「リニア事業についてプラスの影響が大きく、早期開業につながってほしい」と受け止めています。
また、南アルプストンネルの工事が行われている早川町の辻一幸町長は「新知事にはJR東海と十分に話し合って事業を進めてほしい」と述べました。