【立憲】泉健太前代表「野党で過半数到達する可能性は十分」「首班指名では維新含め野田佳彦と書いて」
京都3区で当選した立憲民主党の泉健太前代表が28日、読売テレビの「かんさい情報ネットten.」に出演し、「野党で過半数の233に到達する可能性は十分にある。首班指名では維新を含めて『野田佳彦』と書いていただけるようにお願いしたい」と語りました。
■躍進の立憲「政権交代の足がかりは間違いなくできた」
27日投開票の衆院選では、自公で過半数の233を大きく下回る215議席しか獲得できなかった一方で、立憲民主党は選挙前の98議席から大幅に議席を増やし148議席を獲得しました。
大阪では19の小選挙区で維新がすべて勝利しましたが、泉氏は「大阪は維新一色だが、京都ではそこまで維新の風を感じるということはなく、むしろ政治改革については立憲民主党の方で(と感じた)」と語りました。
その上で、「(政権交代の)足がかりは間違いなくできた。私が代表のときは150議席を下回ったら『辞任する』と言っていた。今回(148議席で)野田さんがそれで辞任するわけではないが、50議席増えたのはかなりの足がかりとなった」と手ごたえを述べました。
次の首相は国会で首班指名となりますが、各党がそれぞれの党の代表を選んで、過半数に届かなかった場合、現在の議席数の場合、自民の石破氏か立憲の野田氏か上位2人で決選投票をすることになります。ただ、いずれも過半数を議席を獲得しておらず、首班指名でどこの党が組むかが注目されています。泉氏は「連立を組むわけではなくても、野党系無所属の方もいらっしゃる中、過半数の233に到達する可能性は十分にある。現執行部とも話したが、維新さんを含めて『野田佳彦』と書いていただけるようにお願いしたい」と語りました。
維新や国民、共産、れいわなど様々な野党と結集する可能性について問われると、「政権としては立憲民主党と国民民主党、場合によっては維新さんがそこまで入るかどうかというのはあるが、あとは首班指名のみで協力をお願いしたりする(可能性もある)。教育無償化や防衛増税反対などのスタンスは共産党などとも一緒で、そのような共通のものを見つけて、十分連携はできると思う」との認識を示しました。
番組には、大阪府知事を務める日本維新の会の吉村洋文共同代表と、元大阪府知事で自民党の太田房江参院議員も出演していました。自公で過半数を割る立場の太田氏も、「パーシャル連合(政策ごとの連携)ということもありうる。そういう意味で、首班指名のときに、そういった連携の塊が『石破さん』に書いてもらうというところにもっていければ」とさざ波を送りました。
これに対し、吉村氏は「維新に投票してくれたにもかかわらず、立憲や自民の代表の名前を書くのはちょっと違うのではないか。『裏金問題』で戦ったのに、首班指名で石破さんの名前を書くのは投票した人の信頼を損ねる」との見解を示しました。
一方で、選挙直前に「教育無償化を実現する会」から維新に合流した前原誠司氏は、「立憲との間を取り持つ」という話をしています。泉氏は、「お互いそれぞれ大事にしているものがあって、そこを守りながら、教育無償化など共通して国民のためにできることを切り出してやるという方法がいいのではないか」との認識を示しました。
その上で泉氏は改めて、「1回目の首班指名は自身の党を書いて、2回目は、政治改革でやれることがあるなら、大きな取り組みをするという意味も込めて『野田さん』でお願いします」と笑顔で頭を下げました。