×

梅雨のカビ対策は万全ですか?意外な場所に発生する“隠れカビ” くしゃみ、鼻水などアレルギーに注意

2024年6月25日 18:53
梅雨のカビ対策は万全ですか?意外な場所に発生する“隠れカビ” くしゃみ、鼻水などアレルギーに注意

 梅雨真っただ中の近畿地方。ジメジメとした湿気の多いこの時期、意外な場所に発生する“隠れカビ”に注意が必要です。油断して大変なことになる前にその解決策を探ります。

 じめじめとした梅雨のシーズン。

 家の中の厄介者と言えば…

 ダスキン矢野口 サービスマスターの清田翔さん
「(エアコンの風に舞った黒い物体)これはもうカビです。黒いの落ちてるじゃないですか。これカビです」

 これはエアコン内部にカビを付着させ、それがどのくらい空気中に舞うのかを可視化した実験映像。久しぶりにエアコンをつけると、風に舞ったカビを吸い込んでしまう可能性があります。

 カビに詳しい専門家は…

 千葉大学真菌医学研究センターの矢口貴志 准授
「カビを多く吸いすぎると、健常者でもアレルギーを起こすことがある。くしゃみ、鼻水、花粉症のような症状になります」

 大阪市内にあるクリニックでは…

 きだ呼吸器・リハビリクリニックの松本学 院長
「こちらが患者に書いていただいている問診表ですが、『クーラーをつけてから、せきが止まりません』と具体的に書いていただいている患者さんもいます。 クーラーの中のカビが原因で、せきを気にしだしている患者も多いです」

 医師によると、エアコンのフィルターの掃除をこまめに行うことが大事で、掃除の時もカビを吸い込まないように注意する必要があるということです。

 エアコンの他にも気を付ける場所が…

 千葉大学真菌医学研究センターの矢口貴志 准授
「冷蔵庫の中では、野菜室には土が落ちます。根菜類などを入れた場合、その中にカビがいるので、他の野菜に移ってしまうし、自動で氷を作る製氷機の給水タンク、フィルターの部分など黒くなっている場合があると思いますけれど、それが氷に入ってしまいますので。カビはマイナス20℃、氷を作る温度でも死ぬことはありません」

 また、水道の蛇口や靴箱にしまいっぱなしの革靴などにもカビが生えやすいということです。

 対策の基本は「除湿、換気、消毒」ということですが、意外な場所に発生する“隠れカビ”の解決策は?

(足立夏保キャスター)

 エアコンやお風呂場などはカビ対策をすでに行われてる方も多いと思いますが、毎日、触れるもののカビ対策はされてるでしょうか。

 スマートフォンのケースは注意です。そのスマホケースの中、ここにもほこりがたまりやすいです。

 カビの研究を続ける浜田信夫さんの調査によると、調査した116台のスマホケースのうち約4割のスマホケースにカビが発生していたそうです。特に多かったのは30代以上の男性のケースで、ズボンのポケットに収納していたケースのほうがカビが多かったということです。ほこりがたまりやすいことが原因です。

 対策としては、人体に影響を及ぼすカビではないが、定期的にウェットティッシュなどで除菌し対策してほしいとのことでした。

 カビが発生しやすい要因は、温度が20℃から30℃、湿度60%以上、カビの栄養となるほこりの中の食べかすや死骸です。

 矢口 准教授によると、カビを発生させないためには、換気と除湿で室内の湿度を下げる必要があり、そうして空気の流れができるとカビが定着しにくくなり発生しにくくなるということです。

 効率的な換気としては、窓が2か所以上ある場合は、対角線上に窓を開けることです。窓が1か所しかない場合は、部屋のドアを開け、扇風機を窓の方へ向け、部屋の外に室内の空気を流すと換気できます。しっかり換気をおこなって対策をおこないましょう。