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【解説】あす20年ぶりに「新紙幣」発行 対応状況や変更理由は?

2024年7月2日 12:47
【解説】あす20年ぶりに「新紙幣」発行 対応状況や変更理由は?

20年ぶりとなる新紙幣の発行を3日に控え、記念行事が始まっています。経済部・日銀担当の渡邊翔キャップに聞きます。

――新紙幣への対応が間に合わないお店もあるということですが、今後、「支払いができない」などのトラブルもあり得るのでしょうか。

そういうケースは多くはないのかなと思います。というのは、新紙幣が発行されたら一気に、今までの紙幣と置き換わるわけではなく、当面は今の紙幣と混在して使われます。

ちなみに、20年前に今の紙幣が発行された際は、1年でおよそ6割が入れ替わりました。

――ただ、キャッシュレスで支払う人が増える中で、これだけ大掛かりとなる紙幣の変更を行う理由はどこにあるのでしょうか。

最大の理由は偽造を防ぐためで、今回は、紙幣での使用は世界初となる「3Dホログラム」など最新の技術が盛り込まれました。

また、日本のキャッシュレス決済比率は約4割まで上昇していますが、実は先進国の中ではまだまだ現金の使用率が高く、現金へのニーズもまだ根強いと言えそうです。

ただ、大手金融機関の幹部も「特に若い人の間で現金への関心は下がっている」と話していて、今回の新紙幣発行は国としても今後、通貨のデジタル化を本格的に考えていくことなどのきっかけにもなるかもしれません。