【物議】「こんなに豪華じゃない」 政府が投稿した『あなたの思い出給食写真』に批判殺到 「炊き込みご飯」に「味噌汁」、「牛乳」だけの日も…Xに反論投稿した母子を直撃取材「現実は今こういう給食」「おかわりなくて悲しい」
政府が投稿した「給食写真」がいま物議を醸しています。4月17日、政府広報オンラインの公式Xが、「あなたの思い出の給食はどれ?」といった内容で、学校給食の歴史の変遷を紹介しました。しかし、この中の「平成・令和」の給食内容が物議を醸しています。
Xのコメント欄には、「令和の給食間違ってません?」「美化されている」「こんなに豪華じゃない」など批判が相次ぎました。中には、お子さんが通う学校の実際の給食写真と共に反応した保護者もいました。
これは、その小学4年生の息子をもつ母親が、投稿した実際に学校で提供された給食です。「ふりかけご飯」に「すいとん」、「鯨のかりん揚げ」が2~3個。また、ある時は、「かつおの炊き込みご飯」に「味噌汁」、そして「牛乳」。政府の写真と比べると、かなり寂しいようにも見えます。“リアルな献立”を投稿した母親に話を聞いてみました。
(SNSに給食写真を投稿した母親)
「私が最初に思ったのは、もう現場とこんなにもかけ離れていて、『この給食の写真はどこからきた写真なのかな』っていう疑問と呆れみたいなのがありました。『現実は今こういう給食だよ』と、もっと多くの人に見てもらいたくて投稿しました」
(投稿した母親)
「やっぱり小学校に入った時に、給食も楽しみの一つだと思うんですけれども、息子に『給食はどうだった?』って聞くと『足りなかった』っていう声が聞こえてきて、やっぱり子ども自身も『足りないな』と感じているようです」
“一番の当事者”である子ども本人の声を聞かせてもらいました。
Q.小学校での給食は、楽しいですか?
(投稿者の子ども・小学4年生)
「いや、全然で、まずはおかわりの分がなくて悲しいことです。すごく足りないです。給食が終わって家に帰ったときに、お腹がすぐ減るからお菓子とかいつも食べています」
小学4年生の育ちざかり。からだ作りの面でも“食事”は重要です。母親は、日々の給食に不安が尽きないといいます。
(母親)
「現場の献立の内容をしっかりと知ってもらって、物価高で栄養士の方も大変な中で頑張ってくれてるとは思うんですけれども、政府が言う“思い出に残るような献立”とは今かけ離れているので、知っていただいて、改善につなげていただければと思います」
管理栄養士の金子あきこさんは、「色々工夫して栄養価を満たしていると思うが、見た目を楽しむというのも給食・食育の一つ」だとしています。
各自治体は、文部科学省の「学校給食摂取基準」に基づき、1日に必要な栄養量の約3分の1を目標に献立を作成しているそうです。生徒1人1回あたりの学校給食摂取基準は、10~11歳の場合で780キロカロリーです。
政府広報はこのような投稿をしたのか聞いてみたところ、「学校給食の『歴史』を紹介するために投稿した。様々な意見があるのは承知している」ということです。
学校給食・食育ジャーナリストの吉田達也さんは、「盛りすぎ。時代に合っていない」とコメント。また、管理栄養士の金子あきこさんは、「品数が多い。現実とはかけ離れている」と指摘しています。
また各自治体の市民からも、
(大阪市民)
「おかずが少なすぎます。うちの子はよく食べる方ではありません。それでも少ないです。おかわりできる量も少なく、おかわりしたくてもできないときも多々あります」
(函館市民)
「味どうこうよりも、全然量が足りないと言い出しました。おかずは人数分だとしても、白米くらいおかわりできる量になりませんか?」
(名古屋市民)
「給食をもう一品増やすことはできないでしょうか?給食費の値上げは大歓迎なので、成長期の子どもたちに必要な栄養を届けてほしいです」
といった意見が出ています。
(「情報ライブミヤネ屋」2024年5月3日放送)