抗菌剤の過剰投与で生後6か月女児死亡「深くお詫び」医師が看護師に誤った希釈方法伝えたことが原因か
「兵庫県立こども病院」で、肺炎の治療を行った生後6か月の女の子に抗菌剤を過剰に投与し、女の子は直後に容体が急変し、死亡していたことがわかりました。 病院は会見を開き、医療事故を認め、謝罪しました。
兵庫県立こども病院によりますと、今年9月、先天性の疾患で入院していた生後6か月の女の子が肺炎を発症したため、治療を行った際に、誤って抗菌剤を通常の5倍の濃度で投与したということです。
女の子は投与した約1時間後に心拍数が急低下し、その後、死亡しました。病院が行った調査で、担当の医師が看護師に誤った希釈方法を伝えたことが事故の原因とみられるということです。
兵庫県立こども病院・飯島一誠 院長
「こども病院として安全な医療の提供に努める中、このような事態に至りましたことにつきまして、患者さん、そしてご家族の皆さんに改めて深くお詫びを申し上げますとともに、県民の皆様にもご不安を与えたことにつきましてお詫びを申し上げます。今後、設置いたします医療事故調査委員会において、過量投与や投与時間の検証のみにとどまらず、幅広い範囲で分析を行い、可能な限り明らかになるよう調査を進めてまいります」
病院は、現時点で抗菌剤の過剰投与と死亡との因果関係は明らかになっていないとしていますが、今後、外部委員を含む医療事故調査委員会を設置し、詳しく調査したうえで、再発防止に努めるとしています。