【速報】カメムシの悪臭を「芳香剤」に 中学生が100匹以上を捕まえ「甘い香り」成分の抽出に成功 「嫌われものを社会の役に立てたかった」製品化目指す方針 全国的に大量発生し問題に
兵庫県立大学附属中学校の3年生6人が21日午後、強烈な悪臭を放つことで知られる「カメムシ」を芳香剤の原料にするという、ユニークな研究成果を発表しました。
兵庫県上郡町の兵庫県立大学附属中学校では、県立大学の研究所や研究者の指導を受けながら、グループごとに探究学習を行う「プロジェクト学習」と呼ばれる授業があり、その一環で、中学3年生の生徒6人が取り組んだのが、大量発生して問題となった「カメムシ」を何かの役に立てられないか考えるプロジェクトです。
■100匹以上を捕獲「甘い香り」成分の抽出に成功
生徒らは、学校近くの林で100匹以上のカメムシを捕まえ、比較的いい臭いのする種類を選んで検証した結果、エビイロカメムシとマツヘリカメムシは、悪臭ではなく「甘い香り」がすることが判明。
この2種類のカメムシを優先的に捕獲し、隣接する赤穂市に研究所を置く大手殺虫剤メーカー「アース製薬」の協力のもと、体液だけを取り出すことで、カメムシの「におい成分」を抽出することに成功したということです。
■「嫌われ者のカメムシを社会の役に立てたかった」
中学校では21日、研究成果の発表会が行われ、生徒らがプロジェクトの概要などを説明しました。
3年生の定倫太郎さん
「嫌われ者のカメムシを社会の役に立てたかった」
3年生の山岡依織さん
「良い香りになって驚きました。カメムシのイメージが変わりました」
女子生徒
「普通に嗅いだらカメムシの成分だとは思わないです。ふわっと良い香りがします」
すでに容器などのイメージは完成していて、今後はこの「におい成分」をパウダーやゼリー状の薬品などと合成することで、芳香剤の製品化を目指すとしています。