６８人が犠牲になった新潟県中越地震の発生から１０年となる２３日、被災地は犠牲者への鎮魂と復興への祈りに包まれている。新潟県長岡市役所からテレビ新潟・久保田紗也加アナウンサーが中継する。

　献花台が設けられている長岡市役所では、２３日午後１時から中越地震の犠牲者の合同追悼式が開かれ、遺族などが黙とうをささげた。１０年前、大規模な土砂崩れが発生した長岡市妙見町には、中越地震のメモリアルパークが整備されている。親子３人が乗った車が土砂崩れに巻き込まれ、当時２歳の男の子が奇跡的に救出された。２３日は泉田知事が献花台を訪れ、犠牲となった親子の冥福を祈った。

　中越地震では、長岡市の旧川口町で震度７を観測。６８人が死亡、４８００人が重軽傷を負い、１２万棟を超える家屋が壊れた。

　一方、地震により壊滅的な被害を受け、一時、すべての住民が避難を強いられた旧山古志村では、全国からの支援に感謝する催しが開かれている。

　山古志など山あいの被災地は過疎化が進み、人口減少にどう対応していくかという大きな課題が残っている。