シリーズ「こどものミライ」県内の自治体で初 病児保育お迎えサービス タクシー代込みで1回1000円 福岡
■宗像市・伊豆美沙子市長
「安心して子どもを産み育てる環境がまたできるようになったかなと。また一つ階段が上れたかなというふうに思っております。」
23日、宗像市が発表した「病児保育お迎えサービス」。保育所などに預けた子どもが体調不良になったとき、仕事などの都合ですぐに動けない保護者に代わって、保育士や看護師が迎えに行って預かるサービスです。
サービスの対象は宗像市民で市内の保育所や幼稚園を利用する家庭で、事前に同意書を提出します。
預けている子どもの体調不良の連絡を受けた保護者は、病児保育施設に電話でサービスを依頼します。
症状や病児保育の空き状況を確認し、対応が可能であれば、保育士や看護師がタクシーで園に迎えに行きます。併設する小児科で診察や治療を受けたあと、病児保育施設で原則、午後5時半まで預かってもらえます。
利用料金は、タクシー代を含めて1回1000円です。おむつや食事など、必要に応じて実費の徴収があります。
県内の自治体としては初めての取り組みだということで、サービスの開始は5月10日からです。
■宗像市 子ども育成課・平島佳世子さん
「宗像市の場合は、福岡市や北九州市の中間地点にあるということもあって、共働きの世帯が市外に勤務する人も多くいます。一人親の世帯は収入が減ってしまうという課題もあります。」
宗像市は、お迎えサービスの導入で保護者の働く場所や時間の選択肢が広がるとともに、子どもがいち早く医療ケアを受けることができるようになると期待を寄せています。
■保護者
「すごく便利だと思います。私と妻は同じ職場で働いていますが、特に妻のほうが申し訳なさそうに出ていくので、僕自身もその穴埋めじゃないですけれど、しないといけないので。」
「これから先、フルタイムで働こうかなと考えているので、そういった時にどうしても抜けるっていうのができにくいことがあると思うので、すごくありがたいなと思います。」
こちらは、”お迎えサービス”を担当する宗像市の病児保育施設です。サービスを始めるにあたり、専属の保育士を新たに1人配置して体制を整えました。
■保育士・池田さくらさん
「これは私たちが送迎サービスに行く際に必ず持って行くものです。」
おう吐用のおけやティッシュ、おむつ、雨の日に布団などを濡れずに持ち帰るためのビニール袋など、11点が入っています。
■池田さん
「私たちもどんなふうになるかわからないので、どんなことが起きても対応できるようにっていうふうにみんなで考えた策です。」
また、感染症などの対応に備えて部屋を1つ空けています。
■病児保育室めばえ施設長・小児科医 片山幸樹さん
「地域貢献というか、皆さんの役に立ちたいという気持ちがあるので。需要もあってやりがいのあるサービスだと思っています。」
子育て世代を社会で応援する宗像市の新たな取り組み。今後、さらなる広がりを見せるのか、注目されます。
※FBS福岡放送めんたいワイド2024年4月25日放送