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マスクめぐり“揺れる思い” つけたくないけど…持ち歩くワケ

2023年3月26日 21:02
マスクめぐり“揺れる思い” つけたくないけど…持ち歩くワケ

マスクの着用が個人の判断となってから27日で2週間。ライブハウスや街中、そしてイベント会場で、それぞれの“揺れる思い”を取材しました。

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26日、東京・渋谷のライブハウスでは、アイドルグループのコンサートが行われていた。マスクの着用は、大声を出す場合にのみ呼びかけられていたが、基本的には、観客それぞれの判断に委ねられた。ジャンプをして曲にのる男性は、マスクがずれたら、すぐに直した。マスクをしていない別の男性は、リズムにはのっても口は開かず。それぞれがルールを守りライブを楽しんでいた。

バンキシャ!は、マスクを着けて楽しんでいた男性に話を聞いた。

――なぜマスクを?

マスク着用の男性「突発的に声が出ちゃうんで。声出しの時はマスクしてなきゃいけないんだったら、ずっと着けていた方が。声、出ちゃうんです、楽しいと」

ただ、不安が…。

マスク着用の男性「そもそもコロナ禍になってから彼女たちもアイドル始めているので、(自分が)マスク外したときに、『だれ?』みたいな感じになりますよね」

いま、マスクを着けていると、いざ外した時に自分だとわかってもらえるのか…、揺れていた。

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桜の名所、上野公園にも来てみた。都心の気温が25℃に達した24日、満開の桜を多くの人がマスクなしで楽しんでいた。写真を撮るときにだけマスクを外すようにしたという家族もあった。

娘たちの写真を撮っていた母親(42)は、「マスクをしている写真ばっかりだったので、やっとマスクを外せるようになった」と話してくれた。10歳の娘も「息がしやすいし、思い出にも残りやすい、写真みたときに」と喜んでいるようだった。

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個人の判断に委ねられてから27日で2週間。マスクをするのか、しないのか…。街の人も揺れていた。

今は、屋内屋外を問わずマスクは外しているという会社員の女性(23)は、バッグから新品のマスクを取り出して見せた。

――このマスクはなんのために?

会社員(23)「怒られた時用みたいな。『着けてください』って怒られたら着けます」

場所に合わせてマスクをすぐに着けられるように持ち歩いていた。

花見をしていたという親子にも話を聞いた。母親(40代)はマスクを外していたが、ポケットには用意されていた。

――着けるタイミングは?

母(40代)「お店の自動ドアの前とか、入り口の前は確認するようにしています。そこに従うようにはしています」

その他にも―。

母(40代)「電車の改札を入ったら。改札入ったらね、人がやっぱり多いから。スーパーは着けてますかね。コンビニは着けてないかもしれないです、短時間だから」

「人の多さ」や「滞在時間」で、判断していた。

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大学の卒業式を終えてきたばかりという女性2人は、華やかな晴れ着姿だ。一人はマスクをしているが、もう一人はしていない。マスクをしていない女性にはある思いがあった。

マスクを外した女性(22)「まわりの目を気にして着けているというのはありました。私もそろそろ外し始めて、まわりの空気を変えていきたい」

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さらにバンキシャ!は、世界最大級のアニメイベントへ。そこには、参加者独自のルールがあった。

25日、東京ビッグサイトで行われていたのは、世界最大級のアニメイベント『AnimeJapan 2023』。コスプレイヤーを撮影できる場所は、アニメやゲームなどのキャラクターに扮したコスプレイヤーたちと、それを撮影する人たちで賑わっていた。

取材をしていると、あることに気がついた。撮影をする人のほとんどはマスクを着けているが、コスプレイヤーはみなマスクを外していた。なぜなのか―。

撮影者「レイヤー(コスプレイヤー)さん自身も、やっぱりコロナになってしまう恐れもある中でやってもらっているので、こっちが気をつけないといけない。そういう配慮は必要なのかな」

コスプレイヤーへの配慮でマスクをつけているという。

撮影中はマスクを外していたコスプレイヤーの側も、その多くはコスプレを終えたらマスクを着用していた。

コスプレイヤー「撮影の時とかは顔を撮ってくださる方が多いので、そのときは外したいなって思うんですけど、電車とかは、なるべく、まわりの目もあるので、マスクは着け続けます」

コスプレと私服で、着けるか外すか、線引きをしていた。

コスプレイヤー「みんながマスクを外して、笑顔とか、すごくわかりやすくなってくると、受け答えもしやすくなるので、そうなるといいなって」

(3月26日放送:『真相報道バンキシャ!』より)