「巨大地震注意」で“分かれる”各地の判断、専門家の意見は?
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南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」から一夜、各地で公共交通機関の遅延や運休、ホテルの予約キャンセルなどが相次ぐなか、備えを万全に行うことで開場を決めた海水浴場も。各地で分かれる、「巨大地震注意」への対応。専門家の意見を聞きました。
南海トラフ地震臨時情報の「巨大地震注意」を受けて、公共交通機関でもさまざまな対策が行われています。東海道新幹線は三島駅~三河安城駅の間を速度を落として運転。下りでは5~10分ほどの遅れが見込まれています。また、在来線でも特急「南紀」や「伊那路」などが一週間程度運休。近鉄では、五十鈴川駅から賢島駅まで特急列車が運休となりました。
「巨大地震注意」の発表は、海沿いのホテルや沿岸のイベントにも影響を及ぼしていました。『志摩地中海村』では、1週間先まで満室だった予約に、すでに14件のキャンセルが発生。三重県紀北町では、毎年行われてる夏祭りの延期が決定しました。
紀北町によると、町と主催者が協議した結果、小中学生の参加者が多く、もし地震が起きてしまった場合、避難誘導がうまくできるか不安があることから、延期に至ったということです。
紀北町では、南海トラフ巨大地震が発生した場合、最短で1mの津波が9分後に、そして、最大19mの津波が予想されているため、警戒を強化。町が管理する4か所の海水浴場を遊泳禁止とし、今後1週間程度、閉鎖することを決定しました。
一方、避難場所への避難経路の整備や防災マップを設置するなど、以前から備えを万全にしていることから、オープンに踏み切った海水浴場も。
判断が分かれる海水浴場の開放について、「南海トラフ地震評価検討会」 の山岡耕春委員は、「海水浴に行った時には、避難場所、避難経路をあらかじめ確認した上で、楽しんでもらえればいいかなと。(備えは)この1週間に限らず、普段からやってほしいが、そういうことをして、海岸ではレジャーを楽しむことを今一度確認してほしいというのが、今回の情報(「巨大地震注意」発表)の意味」と話しました。