×

農家から徴収した共済掛金18万円あまりを横領 農業共済組合の男性職員を懲戒解雇

2024年7月12日 19:15
農家から徴収した共済掛金18万円あまりを横領 農業共済組合の男性職員を懲戒解雇
熊本県内の農家が加盟する県農業共済組合の組合員の掛け金を横領したとして、40代の男性職員が懲戒解雇処分となりました。

懲戒解雇となったのは、県農業共済組合で組合員から共済掛け金の徴収などを担当していた40代の男性職員です。組合によりますと、この職員は今年1月から2月にかけて組合員の農家6人から預かった建物や園芸施設についての1年分の共済掛け金あわせて18万3295円を組合の口座に入れず、横領していました。掛け金を入金しなかったため、6人の保険契約は打ち切られました。

今年5月30日に男性職員の上司が、組合員に届いているはずの保険契約の終了を通知する書類が事務所にあるのに気づきました。該当する組合員に確認したところ、「掛金は男性職員に支払った」と話したことから、男性職員への聞き取りや調査を進めたところ、横領を認めたということです。契約終了を通知する書類は別の部署の職員が作成していて、郵送するはずでしたが、男性職員が「自分で持っていく」と話して受け取っていたということです。

職員は組合員に架空の領収書を渡していて、「横領金の一部は財布に入れたが、精神的に参っていて詳しく覚えていない」などと話しているということです。

6人の中には最大3か月無保険状態になった組合員がいたということで、組合が経緯を説明して謝罪しました。組合は6月26日付で職員を懲戒解雇としましたが、全額を弁済したため刑事告訴はしない方針です。上司7人については減給などの処分としました。

再発防止策として組合は、職員が組合員の所に行って掛け金を徴収するやり方を改め、9月からは組合員に事務所の窓口にもってきてもらうか、振り込みにしてもらうようにするということです。