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「能登に希望を」被災地から全国の舞台へ 能登からインターハイに出場する注目校

2024年7月25日 18:36
「能登に希望を」被災地から全国の舞台へ 能登からインターハイに出場する注目校

高校スポーツの祭典インターハイは27日、総合開会式が行われます。
石川からは地震で被災し、困難な状況が続く中、日本一を目指す選手たちがいました。

「震災の影響が大きい中でもこれまで一生懸命練習に励んできました」
「石川の仲間とともに最後まで全力で戦い抜くことを誓います」

7月16日の壮行式で選手宣誓を行った飯田高校ウエイトリフティング部の山下由起選手。
去年は2年生ながら、インターハイや国体で日本一に輝いた優勝候補の一人です。
元日の地震の影響で震災後1か月間はまともに練習もできなかったウエイトリフティング部。

2年生の橋本侑大選手は自宅が倒壊し、ビニールハウスで生活をしていましたが、6月、ようやく仮設住宅に入居することができました。

「やっと仮設に入れるんだーって感じです」

仮設住宅には大好きだったおばあちゃんの写真が。
元日の地震で住宅の下敷きとなり、命を落としました。


「大会があるたびに見に来て応援しに来てくれたりとか、結果を出したら地域の人に自慢したりしていてくれた」
「心の中で生き続けているので前向きにやっていけたらなって思います」

橋本選手は2月に練習を再開。
復帰後は大会のたびに自己記録を更新し続けています。

ウエイトリフティングは来月1日から競技が始まります。

そして…
先月の県高校総体で初優勝を果たした七尾市の鵬学園。
決勝では名門・星稜を相手に逆転勝利しインターハイ出場を決めました。

ほとんどの選手が寮生活を送るサッカー部ですが、断水などの影響で寮が使えなくなり、選手たちは地元に帰るなどバラバラに。
その後、富山県内の旅館の協力もあり、地震から一か月後、ようやく選手たちが顔を合わせました。

赤地監督:
「このような状況ニュースでもたくさん見てい ると思いますが、これをすべて君たちが変えられ る、この雰囲気を変えるには、大きく成長して一緒に頑張ろう。年配の人はたくさんいます。その人たち元気づけられるそのひとつになるために、高校生の若い君たちが頑張っている姿。夢に向けて目標に向けて頑張っている姿を見せたい」
「それは絶対に元気になるし、希望にもなるし、君たちが光になれば能登地区に何かを返せるんじゃないか」

いまも学校のグラウンドは使えず、練習場まで40~50分かけて移動するため、練習時間は限られてます。
それでも「能登に笑顔を」を合言葉に初のインターハイ。全力で戦います。

インターハイ初戦は7月27日、宮崎の日章学園と対戦します。