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【そもそも.】「熱中症」とは

2024年8月4日 7:45
【そもそも.】「熱中症」とは

要約文最近耳にする新しい言葉や、聞いたことはあるけれど深く知らないことを、〝そもそも〟から伝える。
今回のテーマは「そもそも、熱中症とは?」。

まずは仙台市内でその対策について伺ってみると・・・

【仙台市内で聞く 熱中症の対策は?】

<仙台市内>
Q.熱中症の対策は?
「ずっとクーラーをつけている 家では24時間ほぼつけている」
「冷感シートを常備している 外を歩くと多少は涼しく感じる」

Q.熱中症になったことはありますか?
「この前けっこう重めの熱中症になって、救急車で運ばれた」

【そもそも.熱中症とはどのような状態なのか?】

まず、「熱中症」とはどういう状態なのか。

仙台市消防局の救急指導課・高橋課長に伺った。
すると熱中症とは「高温多湿な環境で身体の中の塩分、水分のバランスが崩れて生じる、様々な症状」のことを指すと言う。

もともと、人間は暑い時に汗をかいて、その汗が蒸発することで身体の温度=体温を下げる仕組み。
しかし、気温や室温が高すぎて発汗が追い付かなくなったり、湿度が高すぎて汗が蒸発しなかったりすると、体温が下がらず熱中症になってしまう。

【「熱射病」「日射病」との違いはあるの?】

いつから「熱中症」という言葉が浸透するようになったのか。
熱中症に関する情報を発信する日本気象協会の広報・加藤さんに聞くと、「2000年頃に開催された医師による学会で、熱射病も日射病も熱中症という言葉に取り込まれた」とのこと。
「熱中症」という言葉の中に「熱射病」や「日射病」など具体的な症状が内包されるイメージだと言う。

症状はめまいや筋肉痛をⅠ度。頭痛や吐き気、倦怠感をⅡ度。意識障害や高体温をⅢ度としていて、その中に熱射病、日射病が分類されている。



【いざという時…救急車はいつ呼べばいいの?】

どのような場合に救急車を呼ぶことが適切なのか。
仙台市消防局の救急指導課・高橋課長は、次のうち1つでも当てはまればすぐに呼んで欲しいと話す。

①受け答えが出来ない
→水分・塩分の補給が大切ではあるが、意識がはっきりせず自発的に飲み物を飲むのが難しい場合は、むせる危険性があるので無理をしないで欲しいということ。病院で点滴などの処置を受けることが適切と考えられる。

②身体が熱く、汗が出ていない
→かなり重篤な状態であり、すぐに呼んで欲しいとのこと。加えて、救急車が来るまで保冷材など冷たいものがあれば、首、わきの下、太ももの付け根太い血管が通っている所を応急的に冷やす。

③全身がけいれんしている
→足をつった、というような症状を越えて、けいれんやしびれが全身に及ぶ場合は救急車を呼ぶ状態。

【熱中症にならないために…「熱さ指数」に注目!】

どのようにして「熱中症」にならないようにするか。
対策の1つとして、仙台管区気象台の加茂主任予報官は「暑さ指数」を参考にすることを推奨する。

暑さ指数という数値は、気温だけでなく湿度など、他の要素も考慮して算出されるもの。
湿度が高いと汗が蒸発せず体温を下げられないという「熱中症」の原理原則から算出される数値。

暑さ指数が28を超えて、オレンジや赤の表示になる場合には、外での運動は控えること。
また、指数が33以上になると予測されるときには、熱中症警戒アラートが発表される。
宮城県内では今シーズンは一度も発表されていないが、加茂さんによると「8月はいつ発表されてもおかしくない状況が続く」という。
この暑さ指数は環境省のHPで確認できる。

熱中症対策 そのカギは「先手必勝!」

取材を通じて感じたことは「熱中症」の対策は「先手必勝!」だということ。

まずは出掛ける前に暑さ指数をチェック。喉が渇く前に水分や塩分補給。救急車を呼ぶ判断基準も事前に知っておくと、いざという時の安心材料となる。

自分、そして周囲を「熱中症」から助けられるよう準備が大切になる。