入川保則、理想の最期語る「冷酒を口に…」
3月にがんで余命半年であることを公表した俳優の入川保則(71)が30日、都内で朗読会を行った。
11月までの命と告知されているが、延命治療を受けず今日に至っている。
「朝、3時間かからないと体が動かない。血流が悪いので。舌がもつれるのも血流が悪いから」と病状を報告。3月の会見では「もう1回結婚したかった」と話していたが、この日も「結婚?それはしたいですよ。あと3カ月でもあなたといたいわ、という方が現れたら、死んでもいい。なくても死ぬんですけどね」とひょうひょうと語った。
仕事に向かう気力は、まったく衰えない。「倒れるまでやりますから。映画も1本作ります」と告白。来月中には、バーテンダー役の主演映画がクランクインする予定だ。
死期が近づいている人間とは思えないほど、発する言葉にはユーモア感覚があふれている。
「死ぬことは怖くないですか?」と質問した取材陣には、「怖がったって死ぬなら、怖がらないほうがいい」と達観。「秋風の立つころに、ススキを見て冷酒を口にしながら、あの世に旅立ちたい」と静かに語った。
冬物の洋服を捨てるなど、身辺整理も徐々に進めている。葬式の準備も手配済み。「“自主葬”です」と語り、般若心経を読む自分の声と身内へのお礼の言葉をテープに収めたことを明かした。