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「南北連結道路」を一部爆破 北朝鮮の狙い・今後は

2024年10月15日 17:28
「南北連結道路」を一部爆破 北朝鮮の狙い・今後は

韓国軍によりますと、北朝鮮は15日、軍事境界線付近の韓国とつながる道路の爆破に踏み切りました。背景には何があるのか、NNNソウル支局の横田明記者に聞きました。

これは北朝鮮が韓国への敵対姿勢を急激に高めていることがあります。

15日、韓国とつながる「南北連結道路」の一部の爆破を強行した北朝鮮ですが、これに先立ち、今月9日には「この道路を完全に遮断し、要塞化する工事を始める」と明らかにしていました。

この背景には、北朝鮮の金正恩総書記が、ことしに入り韓国を「第一の敵国」と明記するよう憲法の変更を指示していました。

こうしたなか、今月行われた北朝鮮の国会にあたる最高人民会議で憲法が改定されています。

改定の詳細は明らかにされていませんが、今回の爆破は最高指導者の徹底的な敵視政策を忠実に実行に移したものといえます。

――北朝鮮側の狙いはどこにあるのでしょうか?

北朝鮮としては、実は韓国というよりもその後ろ盾であるアメリカを見据えているとみられます。

北朝鮮としては、経済が冷え込んだ原因となっている制裁や核ミサイル開発をめぐり、交渉をする最終的な相手はアメリカと位置付けています。

来月、アメリカは4年に一度の大統領選挙を予定していますが、北朝鮮は今後、新しい政権と交渉する糸口を探りたいのが本音とみられます。

そのため、北朝鮮としては大統領選挙を前に、自らのペースで交渉を進められる環境を作っておくためにも、一連の強硬姿勢でアメリカや韓国に揺さぶりを掛ける狙いがありそうです。

――今後、さらに事態がエスカレートして衝突の危機というのも考えられるのでしょうか

韓国軍としては一旦、射撃で応じたものの、この後は静観する構えです。

ユン政権としては北朝鮮が挑発を続けるなか、「相手のペースに乗るのは得策でない」という姿勢です。このため、今回の爆破を受けて、すぐに武力などで対抗する可能性は低いですが、北朝鮮がさらに挑発をエスカレートさせる可能性があり緊張関係はさらに続きそうです。

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