語り担当・役所広司「きっと勇気もらえる」
俳優の役所広司(57)が1日、都内で開催されたドキュメンタリー映画「ガレキとラジオ」(13日公開)のプレミア試写会トークショーに出席した。
作品は、東日本大震災から2カ月後、宮城・南三陸町に開設された町営の災害ラジオ局「FMみなさん」のメンバーとリスナーが主人公で、彼らが暮らす南三陸町の1年間を追った再生の物語。収益の一部は南三陸町と宮城県に寄付される。
役所はスペシャルサポーターとして無償でナレーションを務めた。「この作品にナレーションとして参加できたことを本当に幸せに思っています」とあいさつし、「スペシャルサポーターはきょう(映画を)ご覧になる皆さんの方です。ぜひこの映画がたくさんの人に見ていただけるよう、そしてそれが少しでも支援になっていくとこの作品は喜ぶと思います」と続けた。
「FMみなさん」のメンバーは男女9人で構成され、全員がラジオ経験なし。劇中には個性的な面々が奮闘する姿が記録されている。
映画の“主役”である「FMみなさん」の元リーダーで飲食店経営の工藤浩典さん(43)も南三陸町から駆けつけ、「実際にあった天災のドキュメンタリー映画ですけども、少しでも皆さんのお役に何か立てればなと思っています」と語った。
役所はナレーションを通じて感じたメンバーの印象を「『FMみなさん』の方々は自分たちが被災者であって、自分たちもいろいろな問題を抱えながら、でもラジオ局を立ち上げて、町の人に情報を発信することに、笑顔で仕事をしている姿が心を打ちます。(見た方は)『FMみなさん』の方々からきっと勇気をいただけると思います」と話した。