市川右近三代目右團次襲名へ。息子は右近に
歌舞伎俳優の市川右近(52)が26日、都内で記者会見を行い、三代目市川右團次を襲名することを発表した。
同時に長男の武田タケル(6)が二代目市川右近を襲名。2017年1月に東京・新橋演舞場で右團次の襲名披露、二代目右近の初舞台を行う。
右團次の名跡が復活するのは、二代目右團次が1936年10月に亡くなって以来、約80年ぶり。右團次になることで、屋号もこれまでの「澤瀉屋」から「高嶋屋」となる。
右近の師匠、二代目市川猿翁(76)は「この機会に、翔べ、という言葉を私から贈ります。名前や屋号は変わりますが、右近さんはいつまでも私の弟子です。フレー、フレー、右團次!大きく、高く翔べ!」と祝福の言葉を寄せた。
右近は「わが人生を歌舞伎に捧げまして、歌舞伎の発展のためにお力添えできれば」とあいさつ。屋号が変わることには「師匠のご理解なくしてはできなかったこと。私は高嶋屋になって離れていくことではないし、師匠が私の師匠であることは一生変わらない。澤瀉屋の精神を後世の役者に伝えていくことが私の使命」と力を込めた。
右近の名を継ぐタケルも「市川右近になります。一生懸命頑張ります。よろしくお願いします」としっかりあいさつ。心配そうに息子を見つめていた右近は汗をぬぐい「自分のときよりも息子のときの方が緊張してしまいました」とほほ笑んだ。