小遊三、新真打ち誕生に「覚悟して」と激励
長寿演芸番組「笑点」のレギュラー解答者、三遊亭小遊三(72)が会長代行兼副会長を務める公益社団法人落語芸術協会が5日、都内で会見を開き、5月1日から3人の新真打ちが誕生することを発表した。
瀧川鯉昇(66)門下の瀧川鯉斗(39)、三遊亭圓馬(57)門下で橘ノ双葉あらため三遊亭藍馬(38)、立川談幸(64)門下の立川吉幸(45)の3人。
愛知県名古屋市の地元で暴走族の総長を務めたという過去を持つ鯉斗は、甘いマスクのイケメン落語家として「方々でモテまくっている」(小遊三)という人気。
「男気は誰にも負けないと思っています」とあいさつし、「(落語の)けいこしていただいた師匠の型を守りながら、自分の色を出していければ」と意気込みを示した。
8歳と5歳の男の子を育てながら芸道に励んでいる藍馬は「自分の会を開いて、自分で仕事を作って行きたい」と意欲十分。「子どもに『ママが高座で笑ってる』って言われるので、心強いです」と明かした。
通常、入門から15年ぐらいで真打ちに昇進するところを、最初に入門した師匠の都合や落語団体の移動などのため22年かかった吉幸は「クオリティーの高いものを適正価格で提供したい」と意欲。趣味は競輪で、「競輪に対する愛情は誰にも負けない」と、風変わりに宣言した。
新真打ち誕生について小遊三は「今の世の中(落語家の)人数が増えすぎちゃっている。競争が大変です。考えられないくらいの競争率です」と若い世代が置かれた仕事環境を心配し、「覚悟してやっていただきたい」と激励した。