急性硬膜下血腫のため4日に亡くなった劇作家の唐十郎さんの訃報を受け、息子で俳優の大鶴義丹さん（56）が5日、取材に応じ、演劇人だった父への思いを語りました。

舞台出演後に取材に応じた大鶴さんは「父・唐十郎が、ここ10年くらい健康と闘う時間があったんですけど、旅立ちました」と報告。唐さんとの思い出について「僕は家が稽古場だったので、父親が芝居をしている姿、芝居を作っている姿っていうのをずっと見てきた。父はよく“三度の飯を食べるように芝居を作り続けたいんだ”みたいなことを僕に言っていたんでね」と振り返り、「芝居しかなかった人だったのかな、なんて思いながら見送りましたね」を心境を明かしました。

そして、唐さんの最期について大鶴さんは「まさに昨日の舞台初日が終わった時間に父が亡くなった。“役者は親の死に目に会えない”ってよく言いますけど、“絶対に芝居を貫徹しなきゃいけないんだよ”ってことを父が最後、父の死をもって教えてくれたってはっきり感じましたね。最後まで粋な演出をする父だなというね」と語りました。