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江の島で世界一楽しいゴミ拾い 海さくら3

2019年1月23日 17:12
江の島で世界一楽しいゴミ拾い 海さくら3

NPO法人「海さくら」の古澤純一郎理事長に聞く「飛躍のアルゴリズム」。2つ目のキーワードは、「江の島にタツノオトシゴを呼び戻そう。でも海のゴミは街から…」。海のゴミの大半は街からのゴミだという。その現状を聞いた。


■江の島にはタツノオトシゴがいた!


――古澤さんの本拠地である江の島には昔、タツノオトシゴがいたということですが、古澤さんが小さい頃は川や海がとてもきれいだったのですか?


いえ、僕が生まれた頃にはもう汚かったです。江の島の住民の方たちと仲良くさせていただく中で、80歳、90歳を超えたおじいちゃん、おばあちゃんに聞くと、江の島の海は、本当にきれいで、海底にはアマモという海藻が生えていたり、タツノオトシゴがいたりと、すごくきれいだったみたいですね。そんな海にしたいという気持ちで今やっております。


■海のゴミは街から来る


――海のゴミというのは海水浴に行く人が捨てると思っていたのですが違うんですね。


ゴミ拾いに来てもらうとわかるのですが、ほとんどが街で捨てられたゴミです。7~8割のゴミが街のゴミで、それが海に来てしまっています。街がきれいにならないと海がきれいにならないんです。


――モニターに、ゴミの流れが出ています。

(1)街でポイ捨て!
(2)排水溝から下水道へ
(3)下水道から川に
(4)海の生き物がゴミを食べる


排水溝は海の入り口といっても過言ではないと思います。雨水と一緒に街をきれいにして、排水溝に流れて、それが下水道に行って、川から海に行きます。街で捨てられた小さなゴミ、たばこの吸い殻とか、アメ玉の袋とかがたくさん海に流れてきます。


――そういった認識をしてもらうためにも、さまざまな取り組みをされているということなんですが、オブジェも設置されているんですよね。


昨年、つるの剛士さんにデザインをしてもらいまして、街で出たゴミが、川に行き、海に行く、そして魚が食べてしまうと。

2つの魚のオブジェのうち、片方が街で拾ったゴミを入れています。もう片方が海で拾ったゴミで比較対象で置いてます。それで、街のゴミと海のゴミの両方を拾っているのですが、ほとんど同じだよということを伝えているオブジェです。


■ゴミ拾いは“意識高い系”?


――こうして目で見えると、気を付けなくてはいけないなと改めて感じますね。こうした目立つことをやっていると、批判も出てくるときがあるのではと思うのですが、批判はありませんか。


それは本当に色々ありますね。ゴミ拾いや、環境活動や、ボランティアは、“意識高い系”とかいわれがちです。しかし、それも変えたくて、そういう“意識高い系”といわれる文化になってしまうと、最初の一歩がどんどん遠くなります。

僕自身も昔“ポイ捨て”をしていた人間でした。ですので友達からすると私が環境活動をはじめると「どうしちゃったの?」となるんです。しかし、そういったことを変えていかないとみんなが遠ざかってしまうんですよね。


――それが普通のこととして参加できるようになるといいですよね。


自分がやりたいと思っている一歩は本当に素晴らしいことですので“何か言われてもやる”ということも大切ですが、言われない環境をつくりたいと思います。

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