20年ぶりにリニューアルした、1万円札、5千円札、千円札の流通が、3日、始まりました。

紙幣を発行し、流通状況を管理する日本銀行は、暮らしの中で新紙幣を目にしたり手に取ったりする機会が来るまでは、数日程度かかると見込んでいますが、まずは、金融機関に引き渡されました。

大事な大事な、そして、ピッカピカのお金を世に送り出すための作業は、午前8時ごろから始まりました。

お金に関わる作業のため、運び出しを行う皆さんは、「顔出しNG」、撮影禁止ですが、新紙幣の第一陣を金融機関に引き渡す作業は、滞りなく進みました。

日銀が3日に引き渡す紙幣は、全国であわせて1兆6千億円分。

このうち県内には、3日の一日で、113億円分が引き渡されました。

新紙幣は、1万円札に渋沢栄一、5千円札に津田梅子、千円札に北里柴三郎が描かれています。

新紙幣の発行は、2004年以来、20年ぶりです。

日銀秋田支店は、暮らしの中で新紙幣を目にしたり手に取ったりする機会が来るまでは、数日程度かかると見込んでいます。

3日は、お札を1枚ずつ撮影することはできませんでしたが、なかなかお目にかかれない、パッケージに包まれた状態の新紙幣の束、少々俗っぽい言い方をするならば、「札束」を撮影することができました。

新紙幣の発行に合わせて日銀が期待するのは、消費者の購買意欲の高まりです。

藤田裕太郎アナウンサー
「今回の新紙幣、1万円札は渋沢栄一ですけれども、今回の新紙幣発行の意義でしたりとか重要性を、渋沢の名言を借りて一言お願いできますか」
日銀秋田支店　片桐大地 支店長
「フフフ…そうですねぇ…いろんな言葉を言っていると思うんですけど、きょうの新しい紙幣の発行にふさわしいかはともかくとして…『満足は衰退の第一歩』とか、そういうことは言っていると思います。手に取って満足してしまって、どんどん貯めていっても、あまり経済には役に立たないとは言いませんけども、経済のことを考えるとやっぱり流通していく、決済の手段としてたくさん使われていくっていうのが大事」

新しい紙幣が発行されたあとも、すでに流通している紙幣はこれまで通り使えるため、日銀は、いまのお札が使えなくなるなどの誤った情報や、詐欺への注意も呼び掛けています。