菓子製造小売の会社が特別清算開始命令を受ける 負債総額約4億円 新会社が営業を継続《新潟》
帝国データバンク新潟支店によりますと、新潟市北区のシルクロード(旧商号:きくや)は10月24日に新潟地裁から特別清算開始命令を受けました。負債総額は約4億円です。
1939年に創業した菓子製造・小売業者で「お菓子のきくや」の名称で知られていました。
自社製品として冠婚葬祭向けのほか、マドレーヌ、ガトーショコラ、バームクーヘンなどの洋焼き菓子、最中、まんじゅう、どら焼きなどの和生菓子といった小売り用の菓子を幅広くラインナップ、新潟市内に複数の小売店舗を展開するほか、OEM(他社ブランドでの製造)受注が好調に推移した2006年5月期には年売上高が約9億1900万円を計上していました。
しかし婚礼や葬儀の簡素化、新型コロナウイルス感染拡大の影響で主力の冠婚葬祭関連を中心に受注が大きく減少、2021年5月期の年売上高は約4億1600万円にまで低下。
2023年5月期の年売上高は約5億4000万円に改善したものの、原材料価格などの高騰が収益を圧迫していた上、工場新築時の借入金の返済負担も重く、厳しい資金繰りが続いていました。
立て直しを模索する中で、贈答品などの販売を手がける東京都内の企業がスポンサーに浮上。新設会社の「きくや」が事業を承継し、旧会社は現商号へ変更し、6月の株主総会決議で解散、清算準備を進めていました。
旧・きくやの事業は新・きくやが引継ぎ、営業は継続されています。