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ノーベル化学賞の根岸教授、受賞の喜び語る

2010年10月7日 12:22
ノーベル化学賞の根岸教授、受賞の喜び語る

 今年のノーベル化学賞受賞が決まったアメリカ・インディアナ州にあるパデュー大学の根岸英一特別教授(75)は日本時間7日未明、同大学で会見し、受賞の喜びを語った。

 根岸教授は、金属を利用した「根岸カップリング」と呼ばれる化合物を合成する方法をいくつも開発。ともにノーベル化学賞受賞が決まった北海道大学・鈴木章名誉教授(80)や根岸教授が発見した方法によって、医薬品や液晶テレビなどに使われる化合物を効率よくつくる能力は飛躍的に高まった。

 根岸教授は会見で「今年来てくれないと、僕の方ももう年だからひょっとして。そんなような冗談交じりなことは言っていました」「今年が一番気になっていたかもしれません」「『ノーベル賞はほかの賞の1000倍の価値はあるよ』と冗談交じりに話していました」と話した。

 6日午前5時に知らせを聞いた根岸教授は、支えてくれた妻に感謝の気持ちを伝えたという。また、NNNの取材に対し、「50年の夢がかなった。これからの責任も非常に重いかなという感じですね」と話した。

 大学では受賞が決まった6日も通常通り授業が行われ、受賞の決定が報告されると、学生から大きな拍手が起きた。

 根岸教授は賞金について「研究を進めるために使い、少なくとも数年は働き続ける」と話していた。

 授賞式は12月10日にスウェーデン・ストックホルムで行われる。