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福島の桃、タイのデパートで販売

2012年9月12日 22:26
福島の桃、タイのデパートで販売

 福島県産の桃の販売が12日、タイの首都・バンコクで始まった。「東京電力」福島第一原発の事故後、福島県産の生鮮食品が海外に輸出されるのは初めてで、今回はバンコクの2つのデパートで250キロ、計800個の桃が販売される。

 原発事故を受けた各国の輸入規制により、福島県産の生鮮食品はほとんど輸出できない状態が続いている。アジア地域に年間120トンを輸出していた主力農産物の桃も同様で、福島県は先月、タイの販売関係者を地元に招き、安全管理体制を直接説明することで今回の販売再開につなげた。

 一個約700円と値は張るが、品質の高い日本産の果物は元々、富裕層を中心に人気が高く、早速買い求める人の姿が見られた。

 福島県貿易促進協議会・野下勝彦さんは「タイの例が近隣諸国に伝わり、(規制解除を)検討してくれればうれしい」と話す。

 福島県は「消費者の反応が良ければ、来月にも2回目の販売を行いたい」としている。