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プーチン大統領 クリミアの編入を発表

2014年3月19日 0:16

 ロシアのプーチン大統領は18日、住民投票でロシアへの編入を求めることを決めたウクライナ南部のクリミアをロシアの一部として編入すると発表し、条約に署名した。

 ロシアの議員らを前に演説に臨んだプーチン大統領。ついにクリミアをめぐって、重大な決断を下した。

 プーチン大統領は演説で「クリミアとロシアの大多数は編入を支持している。住民投票の結果に基づき、私は法律を提案する。クリミア共和国とセバストポリをロシアに編入することを検討いただきたい」と述べた。そして演説の直後、ロシアとクリミアは条約に署名し、クリミアをロシアに編入することで合意した。

 また、住民投票が国連憲章に違反しているという欧米からの指摘に対してプーチン大統領は「クリミアの住民投票は国連憲章にのっとっている。ウクライナがロシアから脱退したときと同じ法律だ。それがなぜクリミアに適用されないんだ」と反論し、住民投票の正当性を主張した。

 また、プーチン大統領はロシアへの制裁に踏み切っているアメリカを強く批判した。

 プーチン大統領「アメリカにも一つ言いたい。アメリカが独立宣言をして『自由が第一』だといっているのに、クリミアが自分の権利を主張するのは同じではないか。これ(クリミア)を守らなくてはいけない。これを守れるのはロシアだけ。独立性を守れるのはロシアだけだ」

 今後、双方の議会での批准などを経て、正式に編入が決まることになるが、制裁を発動している欧米が反発を強めるのは必至の情勢だ。