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中国全人代開幕 経済成長率目標は7%前後

2015年3月5日 12:25
中国全人代開幕 経済成長率目標は7%前後

 中国の国会に当たる全人代(=全国人民代表大会)が5日、北京で開幕した。李克強首相は、今年の経済成長率目標を7.0%前後にすると表明し、11年ぶりの低い水準となった。北京から中村光宏記者が中継。

 李首相は、今の中国の経済状態について「坂を登り、峠を越えるべき重要な段階だ」と表現し、危機感をもって改革を進める決意を示した。

 李首相は今年の経済成長率の目標を去年の7.5%から7.0%前後に引き下げるとした。11年ぶりという低い水準だが、その理由について李首相はこれまでの「成長優先」から「社会のゆがみを正しながら成長の質を追求するため」という考えを鮮明にした。

 李首相「体制・仕組み上の弊害と構造的矛盾が『行く手を阻む虎』と化しており、改革の深化と構造の調整を行わなければ、安定した健全な発展は達成しがたい」

 李首相は「一部の腐敗問題が目に余るほど深刻だ」と厳しく指摘し、引き続き腐敗撲滅に取り組む決意を示した。

 演説は今も続いているが、このあと、戦後70年について「第二次大戦の勝利の成果と世界の正義を守っていく」と表明する。安倍首相の談話を発表する日本をけん制する狙いがあるものとみられる。

 習近平政権は腐敗撲滅などを通じて求心力を高めてきており、3年目に入る今年は積極的に独自色を打ち出していく全人代となる。