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ロヒンギャ数百人が死亡か~国連報告書

2017年2月4日 0:51

 ミャンマーでイスラム教徒の少数民族ロヒンギャに対する集団殺害など人権侵害が疑われている問題で、国連人権高等弁務官事務所はミャンマーの治安部隊によってロヒンギャ数百人が死亡した可能性があるとする報告書を発表した。

 この問題は、仏教徒が多数派となっているミャンマーで、イスラム教徒の少数民族ロヒンギャが治安部隊などにより人権侵害を受けていると疑われているもの。

 国連人権高等弁務官事務所は3日に発表した報告書で、ミャンマー西部ラカイン州で去年10月以降、治安部隊による軍事活動により、これまでに数百人が死亡した可能性が高いとする調査結果を明らかにした。

 報告書では、隣国のバングラデシュに逃れてきた204人から聞き取り調査を行った結果、このうち96人が家族を殺され、女性52人がレイプなどの性的暴行を受けたとして、一連の行為が「人道に対する罪」にあたる可能性が高いとしている。

 一方、ミャンマー政府が設置している調査委員会は、先月の中間報告で「集団殺害や宗教上の迫害はなかった」とロヒンギャへの迫害を否定している。