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非核化“不透明のまま”米朝首脳会談開催へ

2018年6月2日 10:03

アメリカのトランプ大統領は1日、一度は中止を宣言した米朝首脳会談について、当初の予定通り、「今月12日にシンガポールで開催する」と表明した。ワシントンから井上幸昌記者が報告する。

“ひとまず金正恩委員長と会ってみるか”―トランプ大統領の決定にはそんな「見切り発車」感が強く出ている。

トランプ大統領「我々は6月12日にシンガポールで会う。最後には成功するだろう」

トランプ大統領は金委員長の側近との会談直後に開催を表明した。カギを握るとみられた金委員長からの親書も表明前には読んでおらず、本当に非核化が実現できるのか不透明なまま、12日を迎えることになる。

トランプ大統領「これは始まりに過ぎない。1回の会談で解決すると言ったことはない」「6月12日に何かに署名することはないだろう」

トランプ大統領は早くも1回の会談では成果は出ないと予防線を張っている他、会談した金英哲統一戦線部長に「時間をかけてやれば良い」と、これまでの「速やかな非核化」とは異なるような考えも伝えている。

さらに「最大限の圧力という言葉はもう使いたくない」とまで言い切り、会談をすること自体にかなり前のめりになっている。