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“北の非核化”会談前日まで実務者協議続く

2018年6月11日 12:34

史上初となるアメリカと北朝鮮の首脳会談がいよいよ12日に迫った。会談の最大の焦点は北朝鮮の非核化だが、現地では11日も実務者による協議が行われている。

首脳会談が行われるカペラホテルは、会談を12日に控えて警備が強まるなど緊張感が高まっている。11日午前、実務協議の会場に非核化の進め方などを巡り話し合いを進めてきたアメリカ側の代表のソン・キム氏と北朝鮮の崔善姫外務次官が姿を見せた。会談前日まで実務協議が続くのは異例と言え、非核化の進め方を巡って双方の溝が埋まっていないことをうかがわせる。

一方、北朝鮮の国営テレビは米朝首脳会談について伝え、対話姿勢をアピールしている。

朝鮮中央テレビ「朝鮮半島の非核化を実現する問題はじめ、互いに関心寄せる問題に対する幅広く踏み込んだ意見が交換されるであろう」

また、「歴史的な初の会談が12日午前、シンガポールで行われる」と会談の具体的な日程・場所も初めて伝えている。

トランプ大統領は、シンガポールでもツイッターへの投稿を開始した。「シンガポールに来られたことは素晴らしい。高揚した雰囲気を感じる」としている。一方の金委員長は現在ホテルにいるとみられ、11日の日程は明らかにされていない。

12日は日本時間の午前10時から会談が始まる予定だが、情報筋によると金委員長が12日午前の会談が終わったら帰国の途につく可能性があるという。会談が短く終わるとすれば細部に踏み込まない、大枠での合意にとどまる可能性もありそうだ。