アメリカではハリケーン「ヘリーン」が猛威を振るいました。亡くなった方は少なくとも133人に上り、いまだに多数の人と連絡が取れていないということです。大統領候補のトランプ氏とハリス氏も被災地支援をアピールしています。

救助隊員
「誰かいますか？」

フロリダ州では、洪水の中で、火事が起きている家がありました。

先月26日からアメリカ南東部を襲ったハリケーン「ヘリーン」。被害の様子を捉えた映像には、崩落した橋や、かろうじてたっている家が映っていました。

街は一面、水浸しになり、電線のすぐ下まで水に浸かっていました。湖も水面が見えなくなるほど、がれきや流木で埋め尽くされていました。

AP通信によると、これまでに6つの州で少なくとも133人が死亡。ノースカロライナ州西部では数百か所で道路が寸断しました。孤立地帯では、住民やペットの救出活動も行われています。また、約200万世帯で停電が続いているほか、断水も続いています。

住民（米・ノースカロライナ州、先月30日）
「トイレの水を流すために、湧き水をくんだり雨水を集めたりしています」

ノースカロライナ州の住宅地では、電気が通っている家に人が集まり、携帯電話を充電していました。

住民（米・ノースカロライナ州、先月30日）
「近くに1軒だけ電気が通っている家があると聞いて、みんなに電源コードを分けているということで集まりました」

各地に大きな被害をもたらしたハリケーン。こうした中、いち早く被災地に現れたのは、トランプ前大統領です。今回、大きな被害が出たノースカロライナ州やジョージア州は、1か月後に迫るアメリカ大統領選の激戦州。“勝敗を決める”住民らを前に被災地支援をアピールしました。

共和党　トランプ前大統領（米・ジョージア州、先月30日）
「イーロン（・マスク氏）と先ほど話した。通信が途絶えているので、できるだけ早くスターリンクを配備するつもりだ」

トランプ氏を支援する起業家のマスク氏と、衛星から地上に電波を届ける「スターリンク」の提供について相談したと明らかにしました。

一方のハリス副大統領も、政府で緊急事態に対応する機関を訪問。

民主党　ハリス副大統領（米・ワシントン、先月30日）
「できるだけ早く救助活動を妨げずに現地に入るつもりだ」

さらに、バイデン大統領も、2日にノースカロライナ州を訪問すると表明しました。

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地元当局はいまだに約600人と連絡が取れていないとしていて、さらに犠牲者が増えることが懸念されます。