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【解説】イスラエルがレバノン南部の「ヒズボラ」施設へ“限定的な地上作戦 ”開始…どこまで戦火拡大?

2024年10月1日 19:09
【解説】イスラエルがレバノン南部の「ヒズボラ」施設へ“限定的な地上作戦 ”開始…どこまで戦火拡大?

イスラエル軍は、レバノン南部への限定的な地上作戦を開始しました。中東情勢がますます混とんとしてきましたが、今回の地上作戦が及ぼす国際社会への影響などについて、日本テレビ国際部・近野宏明解説委員が解説します。

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日本テレビ国際部・近野宏明解説委員
「イスラエルとレバノンのヒズボラは、長年対立してきました。2006年夏にはヒズボラがイスラエル軍を襲撃し、兵士8人を殺害したことから大規模な戦闘になり、双方に多数の死傷者が出ました。このときは、ヒズボラ側は自分たちが勝利したと宣言しました」

「今回の地上作戦は、そのとき以来18年ぶりですが、その後、双方とも戦力を増強しているので、ヒズボラ側だけでなく、イスラエル側にも相当の被害が出ることも考えられます」

――国際社会は、これをどう受け止めていて、影響はどのように出てくるのでしょうか?

近野解説委員
「アメリカのバイデン政権は、ヒズボラへの攻撃を受けても『イスラエルの自衛権を全面的に支持する』などと、イスラエルに理解を示しています。ただ問題は、最近のイスラエルは最大の後ろ盾であるアメリカのコントロールも効いていないように見えることです」

「イスラエルはガザ情勢をめぐって、アメリカなどがお膳立てした停戦に向けた提案を突っぱね、戦火を拡大してきました。今後もネタニヤフ首相が、この強硬路線を貫くのかが焦点です」

「そして、そんなイスラエルの行動を追認ばかりしていると、アメリカ国内でバイデン政権への疑問・批判が強まる可能性もあります。来月に迫った大統領選挙の投票行動にも影響を及ぼす可能性があり、その意味でもアメリカの対応が問われます」

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