避難民が続々とシリアへ帰還 “アサド政権の後ろ盾”イラン最高指導者「米・イスラエルなどによる企ての結果」
シリアのアサド政権が崩壊した後、隣国のレバノンでは避難していた人々がシリアへ戻る動きが続いています。
シリアとの国境にあるマスナ検問所では、長年にわたって国を追われていた人々が次々と、大きな荷物とともに、シリアへ向かっていました。
13年前レバノンへ「とてもうれしいです。安全なシリアを取り戻せて良かった。兄は13年間、行方知れずで、生死さえ分からない。刑務所に兄を捜しに行きたい」
一方、シリアからレバノンに入国する人もいましたが、旧アサド政権側の人が迫害を逃れてきた可能性もあり、取材に対し一様に口を閉ざしていました。
こうした中、アサド政権の後ろ盾だったイランの最高指導者ハメネイ師は11日の演説で「アサド大統領の失脚はアメリカやイスラエルなどによる企ての結果だ」と反発し、シリアへの攻勢を強めるイスラエルにも言及しています。
一方、アルジャジーラによりますと、反政府勢力を主導した「シャーム解放機構」の指導者ジャウラニ氏は、「外国政府はシリアの現状について懸念する必要はない。人々は戦争で疲れ果て、新たな戦いは起こせない」とコメントし、シリアは安定に向かっていると強調したということです。