香港警察に逮捕され保釈中だった民主派の前議員が自身のＳＮＳで海外亡命を公表しました。一方、禁錮１０か月の判決を言い渡された民主活動家の周庭氏は控訴する考えです。

亡命を表明したのは香港議会「立法会」の前議員・許智峯氏です。３日夜、訪問先のデンマークで「正式に亡命を宣言し、香港民主党を離党した」と自身のＳＮＳに投稿しました。許氏は、先月議会を侮辱した容疑で逮捕され、保釈中でした。

また許氏はＳＮＳで民主活動家の周庭氏らが禁錮１０か月の実刑判決を言い渡されたことを念頭に、「国家安全維持法が施行されて香港は独裁政権の支配下になってしまった」とも記しています。

その周庭氏は判決を不服として控訴する構えで、控訴期間中の保釈を申請しました。

また、香港では中国に批判的な地元メディア「リンゴ日報」の創業者が詐欺罪で起訴され勾留されました。裁判が行われる来年４月まで長期間、勾留される可能性があります。リンゴ日報は「弾圧だ」と抗議しています。

こうした中、アメリカのポンペオ国務長官は周庭氏らの実刑判決について「勇気ある民主活動家を政治的に迫害したことに愕然としている」などと批判する声明を出しました。