W杯予選試合中止に“コロナ対策違反”で…
サッカーワールドカップの南米予選で、選手のコロナ対策違反が判明しました。メッシ選手らが出場する注目の試合でしたが、開始直後に中止される異例の事態となりました。一方、イギリスでは、健康な12歳から15歳に対し新型コロナウイルスのワクチン接種を推奨するかどうかが大きな焦点となっています。海外でのコロナをめぐる最新の動きです。
■イギリス
700万人以上が感染したイギリス。(感染者 701万540人 死者 13万3553人 米ジョンズ・ホプキンス大 6日午後5時時点)
首都ロンドンでデモ隊が取り囲んでいたのは医薬品規制当局のビルです。その入り口ではデモ隊の侵入を防ごうと警察官が並んでいます。
そして、デモ隊と警察が衝突する場面も。
健康な12歳から15歳に対し、新型コロナウイルスのワクチン接種を推奨するかどうかが大きな焦点となっているイギリス。反対派が抗議デモを行ったのです。
医薬品規制当局の中へ突入しようするデモ隊に対し、警察が押し返して応戦します。
こうした中、イギリス政府に助言を行う諮問機関は3日、健康な12歳~15歳への接種を推奨しない方針を示しました。
子どもが重症化する例は少ないことなどから、子どもへの接種はメリットが小さいとしています。
最終的には、イギリス政府が接種を見合わせるかどうか判断することになります。
■アルゼンチン
520万人以上が感染し、11万人以上が死亡した南米のアルゼンチン。(感染者 520万3802人 死者 11万2511人 米ジョンズ・ホプキンス大 6日午後5時時点)
4日、首都ブエノスアイレスでは市民が次々と「石」を置いていく姿が見られました。この石は新型コロナの犠牲者を表していて、それぞれに追悼のメッセージが書き込まれていました。
制限の緩和で、こうした集会も認められるようになったアルゼンチン。
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こうした中、アルゼンチンのメッシ選手とブラジルのネイマール選手の対決で注目されていたサッカーワールドカップの予選で異例の事態が…。
5日、ブラジル・サンパウロで行われたブラジル対アルゼンチン戦の試合開始数分後に保健当局の職員がピッチに入り、試合が中止となったのです。
試合が行われたブラジルでは、入国前の14日以内にイギリスに滞在した人には2週間の自主隔離を義務づけています。
しかし、イングランドのプレミアリーグに所属するアルゼンチンの4人の選手が虚偽の申告をし、試合に出場していたということです。
■韓国
26万人以上が感染した韓国。(感染者 26万1778人 死者 2327人 韓国・保健当局6日時点)
5日、ソウルでは打楽器のパフォーマンスが行われていました。日本と韓国の文化交流を目的とした「日韓交流おまつり」が開かれたのです。
記者
「ステージ上では韓国のバンドによるライブが行われています。この様子はインターネット上で生中継されています」
このイベントはことしで17回目ですが、新型コロナの影響で、2年連続でオンラインでの開催になりました。また、往来の制限のため、初めて日本人ボランティアの参加はありませんでした。
ボランティア・韓国人大学生
「実際に(日本の若者に)会えないことが惜しいです」
ボランティア・韓国人大学生
「日本語も勉強しているので、日本の方に会って会話もしてみたかったけど、それが少し残念です。もっと韓国は韓国のことを日本に伝えて、日本は日本のことを韓国に伝えて、関係がさらに良くなってほしいです」
主催者は「日韓関係が改善しない中、イベントを続けることに大きな意味がある」としています。
■スペイン
487万人以上が感染したスペイン。(感染者 487万7755人 死者 8万4795人 米ジョンズ・ホプキンス大 6日午後5時時点)
感染者数が減少傾向にある中、5日、街にはなぜか全速力で走る人たちの姿が、そのあとを追いかけているのは“ウシ”です。
実はこれ、スペインの伝統的な行事である「牛追い祭り」。
過去にはケガ人や死者がでるなど、危険と隣り合わせの祭りですが、服を器用に使い、ギリギリでウシの突進をかわす人や、柵の中から旗を使って挑発する人の姿が見られました。
去年は新型コロナの感染拡大による厳しい行動規制で中止していた「牛追い祭り」。感染拡大以降、初めての開催です。
感染対策として、今回の参加人数は1日最大900人までとし、見物人の数も1度の走行につき1300人までに制限しています。
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世界ではこれまでに2億2069万人以上が感染。456万人以上が死亡しています。(感染者 2億2069万3968人 死者 456万7431人 米ジョンズ・ホプキンス大 6日午後5時時点)
ワクチン接種を完了した人の割合は、スペインは全人口の72.6%、イギリスは63.4%となっています。