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誘拐された息子と両親、14年ぶりに…中国

2021年12月7日 21:15

高校生の少年を抱きしめて号泣していたのは、長年、再会を待ち望んでいた両親でした。

父親
「おばあちゃんに電話しないと。会えた、会えた!」

中国メディアは6日、14年前に誘拐された息子とその両親が再会を果たしたニュースを大々的に伝えました。

父親
「何も覚えていないのかい?」

母親
「もう大人になったのね。養父母に優しくしてもらっているの?」

息子
「とても優しくしてもらっています」

息子の孫卓さんは、4歳だった2007年、中国南部、広東省深センの自宅近くで行方不明になりました。監視カメラの映像から見知らぬ男に誘拐されたことが判明しました。

父親の孫海洋さんは、20万元、日本円でおよそ350万円の懸賞金を提示して、自ら息子を捜索。必死に息子を捜す父親の姿は映画化され、日本でも「最愛の子」のタイトルで公開されました。

そして実に14年ぶりとなる親子の再会劇。

母親
「何かあったのかなって、本当に心配していました。やっと今日、この日を迎えることができました」

中国の警察は、ことし、児童誘拐事件の解決を目指すキャンペーンを展開していて、その中で、行方不明の孫卓さんが山東省の夫婦に引き取られていたことが判明。DNA鑑定の結果、本人と確認されたということです。

息子
「(お土産に持ってきたのは山東省の)特産品の落花生などです」

中国メディアによりますと警察は人身売買を目的とした誘拐だったとみて孫卓さんを連れ去った男を逮捕し経緯などを調べています。