【解説】一時1ドル=153円台に“再び為替介入か”狙いは?
2日朝、外国為替市場で円相場が一時、1ドル=153円台まで急上昇しました。市場では政府・日銀が再び為替介入に踏み切ったとの観測も出ています。日本テレビ経済部の日銀担当、広芝記者に聞きます。
――もし、2日の円相場の動きが為替介入だとすれば、なぜこのタイミング?
複数の市場関係者に取材しましたが、関係者の多くが理由としてあげていたのが、“効果の大きいタイミングだった”ということです。
月曜日は とうとう160円を突破してしまった円安を阻止するために介入に踏み切ったとみられていますが、2日朝方はヨーロッパが祝日で商いが薄く、さらにやや円高に振れたタイミングでした。
つまり円高の流れに乗って比較的簡単に円高を後押ししやすく、この効果の大きい瞬間を見逃さずに介入を行ったのではとみられています。
――もし為替介入だとすれば、先月29日と2日で1週間に2回介入したことに。こんな連発して効果はある?
短期間に複数回介入したことについて、ある市場関係者は「前回介入した効果が消えてしまわないうちに市場にいわば恐怖心みたいなものを植え付けたかったのでは」と話しています。
ただ、多くの市場関係者も指摘していますが、介入の効果は一言で言うと「一定の時間稼ぎ」です。
今の円安はドル高の要因が強いので、アメリカが利下げをするまでじっと待つしかない、日本にとっては苦しい状況です。