ガザ地区でイスラエル軍による大規模空爆 “400人超”死者も 停戦以来、最大規模か
パレスチナ自治区ガザ地区で、イスラエル軍による大規模な空爆がありました。1月19日の停戦以来、最大規模だとみられ、これまでに400人以上が死亡したということです。
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パレスチナ自治区ガザ地区。空に爆発音がとどろき、オレンジ色の光が…。
イスラエル軍は18日、「政府の指示を受け、イスラム組織『ハマス』を標的に大規模な空爆を行っている」と発表しました。
「(イスラエル軍が)民間人が眠っている間に爆撃した! 何十人も負傷者が道に横たわっている!」
ガザ保健省によると、これまでに子どもを含む少なくとも404人が亡くなったということです。また、ロイター通信は「ハマス」の幹部が少なくとも5人死亡したと伝えています。
ことし1月19日の停戦以来、最大規模とみられる今回の空爆。
「どれだけの人が殺されたか見てください。これは全く停戦ではありません」
ガザ地区をめぐっては、恒久的な停戦に向け交渉が行われていましたが、イスラエル首相府は「ハマス側が人質の解放や全ての提案を拒んだため、軍に強固な行動をとるよう指示した」と発表。
イスラエルの後ろ盾であるアメリカ側も、この空爆についてイスラエル側から事前に相談を受けていたことを明らかにしました。
今後、どうなるのか。専門家は…。
中東情勢に詳しい 現代イスラム研究センター 宮田律理事長
「停戦合意そのものが崩れて、戦争がまた始まってしまう感じがする。ロシア・中国であるとか、パレスチナを支持するような、パレスチナをめぐって世界が二極化することも考えられる。戦争による犠牲者だけでなく、食料危機や病気、人道状況が悪くなることで犠牲になる人たちがこれから増えていくことが懸念される」
一方、ハマス側は「イスラエル政府は停戦合意を一方的に破棄しようとしている」と、互いに食い違う声明を発表しています。
※3月19日(水)午前0時(火曜深夜)放送『news zero』より