中国外務省「1回や2回の検査では不十分」 処理水の海洋放出めぐり
福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐり中国外務省は24日、「1回や2回の検査では不十分」との認識を示し、日本産水産物の早期の輸入再開に慎重な姿勢を見せました。
中国外務省は24日午後の記者会見で、福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐり、周辺海域で採取した海水の検査について、「1回や2回の検査結果では問題を完全に説明できない可能性がある」などと話しました。その上で、海水のサンプリングを継続して行う必要があると主張しました。
現在、中国の専門家が原発の沖合で採取した海水の分析を進めていますが、早期の輸入再開には、慎重な姿勢を示した形です。
日中両政府は9月にIAEA=国際原子力機関と中国を含む第三国が参加する形で海水などのモニタリングを拡充することで合意し、中国側は基準に合致した日本産水産物の輸入を再開することになっていますが、具体的な時期は明らかになっていません。
岩屋外相は25日、北京を訪問し王毅外相らと会談する予定で、早期の輸入再開を強く求めていく方針です。
最終更新日:2024年12月24日 19:20