河川敷で楽しむ人々に聞いてみると…意外なことに没頭する姿があった。その全貌とは
東京・多摩川。五月の晴れやかな日。河川敷で過ごす人も多くなってきた。部活に汗を流す高校生から楽器を演奏する人まで様々だが、取材してみると意外なことに没頭する人たちがたくさんいた。
「趣味でね、凧を作っているわけですよ」
そう話してくれたのは84歳の男性。鮮やかな色づかいにインパクトのある絵柄の凧がたくさんある。これまでに作った凧は50以上。定年を迎え、凧づくりのサークルに入ったのがきっかけで趣味になったのだとか。
その中に鳥の形をした珍しい凧もあった。実はこの地域で江戸時代から続く伝統の凧だった。郷土文化として伝わる凧の背景とは何なのか、なぞ解きをしてもらった。
自転車で軽快にジャンプする人もいた。マウンテンバイク好きの男性。さっそく聞いてみると…。
「全部草地だとこぐのが大変。でもここだとアスファルトで助走して着地が柔らかい草地だから」と教えてくれた。いつもこの河川敷で跳んだりはねたりしているらしい。ただの趣味ではない様子なのでさらに聞くと、実は自転車でジャンプをしているのにはある理由があった。
祖父と孫2人にも出会った。孫2人は、自転車とスケボーの練習だという。6歳の下の子は自転車の練習中。あともうちょっとで乗りこなせそうな段階。
一方、お兄ちゃんはスケートボードの練習中だ。始めたきっかけは祖父に誘われたからだそう。上手にすべっていたので、将来はスケボーの選手を目指すのか聞いてみると、想定外の答えが返ってきた。
さらに何か大掛かりな機械を用意している人たちにも遭遇。アマチュア無線のアンテナを作ってテストをしているのだとか。
河川敷は、電波を遮るものが少なく、無線には抜群の環境だという。
メンバーの一人は「小さいパワーで遠くの人と交信できるのが楽しい」と、その魅力を語ってくれた。昔は流行っていたが携帯電話の普及とともにかなり落ち込んでいるらしい。飛ばした電波、誰かに届くのか…はたして結果は?
取材を続けていると、どこからかギターの音色が聞こえてきた。河川敷の緑に囲まれて一人で演奏する人を発見。蒲田の商店街で音楽フェスティバルに参加するため練習中だという。
高校時代に始めたギター。仕事が忙しく弾かない時期もあったが、定年後、再びギターを手にした。青春時代の気持ちがよみがえる時間である。風に吹かれながらギターを奏でる様子を取材しているときに、実はこの男性が、なぜこの河川敷で練習するのか、その理由をひも解く瞬間がやってきた。
様々な人がそれぞれのやり方で楽しむ河川敷で聞いた「あなたはなぜここに?」
※詳しくは動画をご覧ください。(5月17日放送『news every.』より)