医師にきく正しい“二日酔い対策” 新社会人や新たな環境で飲み会の多い時期...人に迷惑をかけないために今すぐできること

新社会人が入社するなど、新たな環境を迎える人の多い4月。そうした中で、親睦を深めるためにお酒を飲む機会も少なくない。
スタートダッシュで、悪酔いしないためにしっかりとした対策や二日酔いになってしまった時にケアすることが重要だが、実は間違った対策をしている人も。
今回は基本的な対策から二日酔いに有効な“ツボ”、二日酔いの時に理想的な朝ご飯まで、麻酔科医で栄養管理のエキスパートである済生会横浜市東部病院患者支援センター長の谷口英喜医師にきいた。
■二日酔いはどうして起こる?一番の対策は「水を飲むこと」
このような症状にならないために、何よりも大事なことは、「水を飲むこと」だと谷口医師はいう。
脱水症状の改善だけでなく、アセトアルデヒドを体の外に流したり、炎症を抑えたりと様々な効果が期待できる。また、ジュースやスポーツドリンクなどの糖質を含む飲み物を飲むことで、低血糖の改善にもつながる。
理想の摂取する水分量としては、飲んだ量と同じ位の水を飲むことが理想的だが、水をたくさん飲むことが胃腸の負担になってしまう人は、食べ物をきちんと取ることで、水分を補給することも有効だという。
■二日酔いにならないために飲む前に何をする?
アンケートを見ても、多くの人が実践している「空腹のまま飲まないために、軽食をとる」という方法は有効であると谷口医師はいう。
特に、脂質やタンパク質を含む物は胃の動きを遅くさせ、アルコール自体の吸収を遅くさせる作用があるため、飲む前や飲んでいる最中に効果的だという。
また、サプリメントについては二日酔い対策の補助作用は期待できるため、「飲まないよりはいいだろう」という感覚で飲むことが良いそう。
食材からビタミンなどサプリと同様の栄養を摂取できれば、水分も一緒に取ることができるため、なお良いということだ。
■実は“チャンポン”は酔わない?大切なのは度数にあった飲み方
アンケートで最も票を集めた「おつまみを食べる」については、飲む前と同じくタンパク質や脂質はもちろん、炭水化物を含む物を取ることで、アルコール摂取による低血糖予防ができるという。
他にも、水分を多く含むトマトやキュウリなどで水分を補給することも二日酔い対策になるという。
また、様々な種類のお酒を飲む“チャンポン”をしないようにするという意見も見られるが、実は種類を変えること自体は酔うこととは関係がないと谷口医師はいう。「日本酒とビールを一緒に飲んでいけない訳ではなく、要はビールを飲むペースで日本酒を飲むと酔ってしまうということです」
大切なのは、お酒の種類とアルコールの度数によって、チェイサーをつけたり、割ったりと飲み方やペースを考えなければいけないということ。度数が高くなればなるほど、ゆっくり飲んで、水分を補わなければいけないという。