若手の人材育成へ…シミュレーターで除雪用車両の操作技術を訓練
まもなく訪れる雪の季節。国土交通省は大型の除雪用車両の操作技術を身に付けるシミュレーターを全国に先駆けて秋田県と青森県で導入しました。高齢化などで除雪車両を運転するオペレーターが年々減少するなか若手人材の育成につなげたい考えです。
秋田市新屋町にある国土交通省東北地方整備局の秋田防災ステーションです。
こちらには「除雪グレーダ」と呼ばれる道路に積もった雪を取り除くための専用車両が3台導入されています。
このグレーダは冬の道路管理には欠かせない大型の重機ですが。運転するオペレーターの減少や、高齢化が課題となっています。
そこで東北地方整備局は雪がないこの時季にも屋内でグレーダの操作方法を身に付けられるシミュレーターを導入しました。
積雪の量を自由に設定したり天候や時間帯を変えたりして、さまざまな条件の下での操作を映像を通して学ぶことができます。
きょうはグレーダ操縦歴5年、業界ではまだ若手という作業員がシミュレーターを体験しました。
東北は特にベテランのオペレーターの割合が多く、若手の育成が急務となっています。国土交通省東北地方整備局はシミュレーターを建設業界の若手人材に活用してもらい、オペレーターの育成につなげていきたい考えです。
(株)伊藤組 木村優太さん(35)
「細かいレバー操作であったりとか、どこを見て注意しなきゃいけないっていうところ、こういった広いモニターを使って確認できるので、その辺は役立つかなとは思う」
東北地方整備局東北技術事務所 佐藤英樹副所長
「こういったシミュレーターで訓練をすることで、接触事故等も回避できますし安全に訓練ができると。人材の確保につなげていければいいなというふうに思ってます」
全国に先駆けて秋田と青森で導入されたこのシミュレーター。利用できるのは15日までで、建設業に携わる人なら誰でも無料で研修を受けることができるということです。