新県立体育館の整備・運営事業 県が110億円増額し再入札を行う方針 県議「見通しが甘かったと言わざるを得ない」
入札が取りやめになった新たな県立体育館の整備・運営事業について、県は、費用を110億円増額し、来月、再入札を行う方針を県議会に示しました。
総事業費は約364億円と、当初の予定から4割以上増える見通しで、議員からは「見通しが甘かったと言わざるを得ない」といった意見が相次ぎました。
新たな県立体育館は、4年後・2028年秋の完成を目指し、約254億円の予定価格で、今年7月に入札が公告されましたが、事前に参加を表明していた4つのグループすべてが辞退し、入札は取りやめとなっていました。
県がその後、事業者へ聞き取りを行ったところ、建設需要の急増から、資材価格や人件費が高騰し、予定価格と業者の見積額に大幅なかい離が生じていたということです。
このため、県は、200億円としていた施設整備費を110億円増額し、来月、再入札を行う方針を県議会に示しました。
みらい 三浦英一 議員
「110億円って言ったら、我々県民の大事な税金からのことであって、そんなに簡単にね、じゃあ110億って言ってあぁじゃあそうかと納得できるような問題ではない」
立憲 小原正晃 議員
「254億の見通しが甘かったんではないかなと言わざるを得ないんじゃないかと思います」
県 スポーツ振興課 樋口和彦 課長
「我々が見通しえないような物価の高騰があったということが、聞き取りの中でも明らかになってございまして、それが一般的な公表されている様々な建築の物価の指数ですね、そういったものに表れてこないようなぐらいの急騰の状況だった」
15年8か月間の維持管理・運営費を合わせた総事業費は、当初の予定から4割以上増え、364億円となります。
完成は、これまで通り2028年の秋を目指します。
施設整備費について、県は、国の交付金を活用することにしていますが、県の実質負担は、これまでの想定の約100億円から150億円程度に増える見通しです。
この事業費の増額などを審議する県議会は、26日に開会します。
新県立体育館は、バスケットボールりそなグループB1の秋田ノーザンハピネッツのホームアリーナとして利用する想定となっています。
Bプレミア参入への最後の審査が来月行われますが、事業者の決定は来年3月になる見込みです。
県は、ハピネッツとコミュニケーションを取りながら、参入に向け、Bリーグに理解を求めていく方針です。