中学2年生が防災アプリ開発 避難場所に足を運びヒントを得る ゲームで“楽しく防災学ぶ” 愛知・半田市
愛知県半田市に住む中学2年生の那須陽向くん。タブレットで撮影しているのは「避難場所」。
他にも避難所や避難場所の写真を撮っています。一体、何のために避難場所をまわっているのでしょうか?
那須陽向くん:「ゲームを作るための写真を撮っています」
実は陽向くん、半田青年会議所が行うアプリ開発の講座に参加。そこで地域の防災に役立つゲームアプリを開発しているのです。
南海トラフ巨大地震の被害想定では、最大3.6メートルの津波が来ると想定される半田市。
住民の防災意識を高めるためには若者視点のアイデアも欠かせないなか…
那須陽向くん:「防災って楽しくないじゃないですか」
鋭い意見で切り込む陽向くん。防災を“楽しみながら学ぶ”方法はないか意見を出し合います。
同じチームの高校生・塩崎結さん:
「今思ったのがまわりで「ポケモンGO」やってる人が多くて、避難所を“ポケストップ”みたいにして」
陽向くんたちのチームは、半田市内の避難所や避難場所を知ってもらうためのゲームアプリを開発することにしました。
防災について陽向くんが考えるようになったきっかけは小学6年生のとき。所属するラグビーチームの交流試合で岩手県釜石市に行ったことでした。東日本大震災の犠牲者を追悼する施設で、津波による被害の話を聞いたといいます。
那須陽向くん:
「たくさん人が亡くなってしまったというのと、防災訓練に参加しなければならないと伝えていかなきゃいけない」
8月2日、アプリ作りのヒントを得るため、実際に避難場所へ足を運んだ陽向くん。
見つけたのはコミュニティセンター。集まっていた地域の人にアポなしで突撃訪問!さらに、防災倉庫の中もお願いして見せてもらいました。
普段は見ることのない防災倉庫の中身を知った陽向くん。アプリにどう生かしていくのでしょうか?
8月4日、アプリ作り当日。自分で避難場所をまわったことを報告します。
塩崎結さん:「(防災倉庫の)中を見て来てくれたじゃん。(中のものを)ゲットして」
那須陽向くん:「人助け用のおのが入っている、これをゲットしたら助けにいけるとか」
ゲームでは地震が起きたことを想定し避難場所に行くミッションが課されます。
さらに、防災倉庫に入っているものをアイテムとしてゲットできる設定に。
考えたアプリについて、行政の防災担当者に向けてプレゼンします。
那須陽向くん:
「避難場所の認知度が向上し災害が起こったときになめらかに(避難できる)一番大切なのが楽しく防災を学ぶことができる」
那須陽向くん:
「もうちょっとで完成できたらいいな。でもこのゲームに完成はないのでどんどん進化させられる。進化させられたらいいな」
アプリは8月中に完成を目指し、その後、半田青年会議所のHPから利用できる予定です。