<ノロウイルス>感染ピークは春まで!? “要注意”なのはトイレに持ち込みがちなスマートフォン

5日、名古屋市西区の小児科では、朝から下痢や嘔吐の症状を訴える患者が訪れていました。クリニックではこの3日間で、胃腸炎の患者が23人と、この時期にしては多い方だといいます。
みわた小児科 三輪田俊介 院長:
「いま急性胃腸炎がとても流行しています。本来だとインフルエンザB型が流行するのが例年の流れだが、今年はインフルエンザB型の患者さんがほとんどおらず、主に胃腸風邪の患者さんが一番多い」
この時期、胃腸炎などを引き起こす原因のひとつが「ノロウイルス」。
名古屋市は2月下旬に、市内の飲食店2軒で食中毒が立て続けに発生したことから、3日にノロウイルス「注意報」を「警報」に引き上げました。
この状況を名古屋市の担当者は…。
名古屋市健康福祉局 中居慎吾 技師:
「全国の感染性胃腸炎の患者の定点報告数で、(2月17日~23日) 例年より2倍近い報告。ノロウイルスが寒冷や乾燥に強いという性質がある。特に寒さも厳しい日も多くあり、環境中に生き残りやすい状況」
名古屋市のここ5年間で発生したノロウイルスによる食中毒の件数を見てみると、寒い1月や2月よりも、暖かくなる4月に最も多くなっています。
なぜ飲食店での発生が4月に多いのでしょうか。
名古屋市健康福祉局 中居技師:
「4月は歓送迎会など環境が変わり、外食を利用する機会が増えてくる。お店も忙しくなって、衛生管理が不十分になると、食中毒の発生するリスクが上がると可能性の一つとして考えられる」
感染対策としては、こまめな手洗いが必要ですが、専門家が“要注意”だと指摘するのが、トイレに持ち込みがちなスマートフォン。
感染制御学が専門 東邦大学 小林寅喆 教授:
「ノロウイルス感染症になった保菌の方がトイレを利用した場合、トイレにはかなりの量のウイルスが付着。そこに手を触れてスマホに触れるとスマホにウイルスが付着。手洗いが終わった後に、またスマホを触ってしまうと、スマホからまた体内に入ってくることを注意しておかないとならない」
トイレや食事中にはなるべくスマホを触らないことが予防につながるということです。
【中京テレビ 「キャッチ!」 3月5日放送より】