東北のハワイと呼ばれるいわき市のスパリゾートハワイアンズで今月、新人フラガールがデビューしました。幼いころから夢見た憧れの舞台へ…。浪江町出身の1人のフラガールの思いとは。

4月、初レッスンに臨んだ5人のフラガールの卵たち。

■新人フラガール 澤田梨花さん
「やっとフラガールへの道に一歩近づけたのかなと思います」

5人の中で唯一の県内出身者、澤田梨花さん18歳。梨花さんは浪江町で生まれ、震災・原発事故で郡山市へ。不安な避難生活を送る中梨花さんの力になったのが母・裕美さんの勧めで始めたフラダンスでした。そして…いつしか、ハワイアンズのステージに立つことが梨花さんの“夢”になりました。

■母・裕美さん
「梨花の夢でフラガール以外のものを願ったことあった？って ないっていうから…物心つく前からフラガールっていうのがあったんじゃないか」

倍率8倍を超える採用試験を見事突破し、この春、夢への一歩を踏み出した梨花さん。しかし…

■練習中の梨花さん
「いろんなわざがあるのでみんながすぐ出来ていても私だけできないわざがあったりそういうことが続きました」

憧れの舞台に立つために待ち受けていたのは…1日6時間に及ぶ練習の日々。ハワイアンズのステージではこれまでに経験のないダンスも習得しなければならず、上手くいかない日々もあったといいます。そんな時、力になったのがともに夢を追う、仲間の存在でした。

■梨花さん
「お互いに出来ないところは休み時間などに教え合って悔しくてつらい時も同期がいつもそばにいてくれたのできょうまで来れたと思います。」

そして迎えた、デビューの日。郡山市から駆けつけた家族も最前列でステージを見守ります。

■梨花さん
「憧れだった先輩方と一緒に踊ることができて、目が合った瞬間に笑いあえたのが本当に楽しかったです。試験前までは受かるかどうか不安だったこともたくさんありましたが5人でこの舞台に立つことが出来て本当に嬉しかったです。（お客さんに）こんなに来ていただけると思っていなかったので嬉しいです」

■母・裕美さんインタ
「浜通り出身でハワイアンズが身近にあったので少しの間私もフラガールになりたいという思いがあって、わたしの夢も一緒に叶えてくれたようなそんな気持ちです」

梨花さんの次なる目標は…

「お客様の心の花となりフラを愛し、フラからも愛されるフラガールになります」

あの日の自分が力をもらったように‥誰かを元気にするフラガールになりたい。梨花さんの“夢”は続きます。